2026年10月5日(月)

組織を動かし、稼ぐ人 きっかけは「好き」にある -仕事考-

仕事のできる人ってどんな人?そりゃあ、ビジネスであり商売だから、企業全体を動かし稼いでくる人ということになる。稼いでくる人は、どこかが違う。

営業マンが会社で一番かというとそうでもない。営業の役割は売ることに徹する担当者に過ぎない。モノを売るスキルはあるが、それ以上でも以下でもない。

例えば、お客様に上手にプレゼンして受注を獲得したとしたら、それは提案営業として良い仕事をしたことであり売上に貢献できる。しかし、稼げる人というのは、商売の仕組みから人員、体制など全てを動かして利益を生む人だと思う。いわゆる経営感覚を持ったゼネラリストだ。経営者、役職を問わず経営感覚を持っている人がそれ。

近頃、情報技術者がもてはやされている。パソコンやITに詳しいからと言って稼ぐ人とは言えない。もちろん、IT活用は不可欠であり、ITのスペシャリストは重要だが、それしかできないなら単なる専門知識を持った作業者に過ぎない。英語など語学が堪能な人を採用しグローバル化に対応すると言っても、それだけでグローバル化できるわけではない。

ビジネスは、実際に組織が動き、お客様との間で信頼関係を築き、利益をもたらさなければ成り立たない。組織を動かす戦略を立てるには、全体を俯瞰する必要がある。

誤解されると困る。スペシャリストが不要だということでない。専門的スキルを持つ人は、大いに会社に貢献できる貴重な存在であり、組織を動かす人とは仕事の性格が異なる。

若い人に将来の望みを聞くと「組織を動かせるリーダーになりたい」という答えが多い。それは経営感覚を持つことであり、組織を動かす能力や経験が求められる。

まずは、「好き」な分野や自分が向いているような気がする分野のスキルを習得することだ。次の段階は、その分野で着実にスキルを伸ばし、エッジの立ったスペシャリストを目指す。尖ったと思っても天狗になるのは御法度。自分よりも能力を持つ人が必ずいることを知って勉強を続ける。同時に他の分野(企業には様々な分野の仕事がある)の勉強をすれば、全体が分かるようになる。

ビジネスマンとして、成長に早道はない。抜け道や近道も無い。人生は短いようで長い。慌てず腐らず諦めず、将来を切り拓いてもらいたい。

日本産機新聞 2022年7月5日

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