2024年4月23日(火)

不満解決で組織も進化 小さいうちに速やかに -仕事考-

成長の糧

全く不満が無いという人は世の中にいないだろう。職場でも多かれ少なかれ、社員は不満を持っている。ダイバーシティ、多様化と言われる中で、価値観や感性が違う人が集まる組織ならなおさら、誰もが何らかの不満を抱えている。

ただ、不満が充満していたとしたら、その組織が継続的に成果を挙げることはむずかしい。逆に、誰もが全く不満を持っていない組織だったとしたら…。危機感がなく、環境の変化にも気付かず、まるで茹でガエルのように気付いたときには手遅れになるのではないか。不満はやる気の裏返しと言っても良い。

言葉を換えると、不満があって、それが表面化することで改善すべき点に気付き、解決するために知恵を絞り、実行することで、組織の進化に繋がると思う。

不満が表面化すること自体が、風通しの良い証拠であり、不満が出てきたことをプラスに捉えたい。利己的な不満や要望は論外だが、良いことを言ってくれた、進化のヒントが見つかったと考えれば良い。顧客からのクレームが改善のヒントになり、ヒット商品が生まれるのと同じだ。トラスコ中山の中山哲也社長も「社員から要望が出る度に、知恵を絞って新しい制度を作っているうちに今の形になった」と笑う。

社員は、一生懸命取り組めば取り組むほどやり甲斐を見いだす一方で、「○○だったら良いのにな」とか「どうして、こうなってるんだろう」などと不満を感じるはず。主体性を持って活動するほど、組織や社会などの制約に突き当たるものだ。

それが表面化したときに、上司や社長が知恵を絞って改善するも良し、社員も含めて相談して改善するのも良し。改善・解決していけば、組織の進化・活性化に繋がる。社員も、自分の要求が上司に聞き届けられたら、報われた気持ちになるし、組織に貢献できていると感じることができる。

不満は、小さいうちに、速やかに、効果的に、継続的に対処していくことで成果を挙げるところに繋がるだろう。期待している。

日本産機新聞 2022年6月20日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト