2022年5月19日(木)

【Innovation!】今年の戦略商品

多様化するニーズに応える

PART01:エバオン「軽量、コンパクト、設計自由に」
PART02:京二「株州切削工具」
PAET03:田倉工具製作所「ナット回し機械から外せる」
PART04:トクピ製作所「難削材の生産性向上」
PART05:扶桑精機「小型、筒状製品の内面塗布」
PART06:二村機器「ワンチャックで加工実現」
PART07:ブラザー・スイスルーブ・ジャパン「銅やアルミなど幅広い材料に対応」
PART08:北越工業「優れた省エネ機能を装備」
PAET09:三菱マテリアル「低送り領域でも安定加工」
PART10:明治機械製作所「カスタマイズ提案を強化」
PART11:山勝商会「ウレタンゴムに特化した刃形状」
PART12:UHT「2万4000回転の高トルク仕様」
PART13:レッキス工業「上下・左右の首振りモニター搭載」

PART01

エバオン「軽量、コンパクト、設計自由に」

ワイヤーレースベアリング

ドイツ・Franke社(フランケ)のワイヤーレースベアリングは、ワイヤー状の軌道輪が鋼球を保持する。外側の軌道輪と内側の軌道輪で鋼球を支えるベアリングに比べて軌道輪の肉厚が薄く、軽量でコンパクトなのが特長だ。

CTスキャナや産業用ロボット、航空機の補器、風洞ファン—。そうしたあらゆる装置や機器の回転部位に採用することで軽量・小型化できる。またその軽量・小型化により装置や機器そのものの設計の自由度も大幅に広がる。

Franke社は、ハウジングなどと組み合わせたモジュール製品、ロータリーテーブルといったシステム製品も手掛ける。ユーザーそれぞれのニーズに合わせて設計してベアリングや部品を組み合わせて生産、販売している。

国内では伝導機器商社のエバオンがFranke社のベアリングを代理店として販売している。産業機器や装置で軽量・小型化のニーズが広がる中、ロボットテクノロジージャパン2022やJIMTOF2022にも出品する。

PART02

京二「株州切削工具」

不等リード不等ピッチエンドミル「VPMシリーズ」

コストパフォーマンスに優れた中国の株州切削工具の不等リード不等ピッチエンドミル。極めてリーズナブルな価格ながら、安定した高効率、高速加工を可能にした。

従来の同社製の不等リード不等ピッチエンドミルよりも、さらに低価格に設定するなど、株州工具の強みである価格競争力をさらに強化した。

価格だけでなく、性能面も大幅に向上させた。特殊な溝デザインを採用し、同じ剛性条件でも高い切りくず排出性を実現。不等リード不等ピッチ構造で、高速加工時に振動を大幅に軽減し、工具の耐チッピング性を向上させた。

また、高い汎用性を実現する新種の超硬母材とコーティングを採用。母材は汎用性と耐摩耗性が高い材質を選定した。曲げ強度が4800MPaと高く強い耐衝撃性を備え、幅広い加工に適用できる。摩擦係数の低いAlCrXNコーティングを採用し、乾式、湿式加工の両方に適用できる。

同社では「要望があれば、勉強会やサンプル提供に対応したい」としており、柔軟に拡販を進める。

PAET03

田倉工具製作所「ナット回し機械から外せる」

ナット付傘型回転センター「MT4A-N」

「MT4A-N」はシャンクの根本にナットを装着した傘型回転センター。NC旋盤などに取り付けた状態でこのナットを回すと、主軸台を押し出し、主軸穴から取り出せる。

回転センターを旋盤の主軸台から取り外すとき、貫通穴の空いた汎用旋盤であれば裏側から工具で叩いて取り外せる。だが貫通穴の無いNC旋盤だとその方法で取り外せない。

「MT4A-N」はそのような場合でもナットを工具で回せれば取り外せる。段取り替えにおけるトラブルや時間のロスなどを減らせる。

田倉工具製作所はマシニングセンタやNC旋盤用ツーリングをはじめミーリングチャック、回転センターなど工作機器を手掛ける。ナット付きの傘型回転センターは要望があったユーザーに特殊品として製作してきた。

しかしニーズの広がりを背景に昨年10月、標準品としてシリーズ化(小径30㎜、大径130㎜、角度75度、シャンクMT4)し発売。今年は11月に開催されるJIMTOF2022にも出品する。

PART04

トクピ製作所「難削材の生産性向上」

高圧クーラント「HPB」

トクピ製作所の「ハイプレッシャーブレーカー」は、クーラント液を超高圧で刃先にかけ続けることで、高い冷却機能だけでなく切削加工時の切屑の巻き付きも防ぐ超高圧クーラントだ。

超高圧プラジャーポンプを搭載したことで、従来のシャワー式とは異なり、7〜30Mpaのクーラント液をピンポイントで刃先に当て冷却できる。また、その液圧がチップブレーカーとなって切屑を細かく分断し、切削エリアから迅速に排出できる。

機械切削による切屑の巻付きを防止し、切削加工の困難なインコネルやハステロイ等の難削材、低炭素鋼などの粘る材質にも効果を発揮。高速切削や高送りを可能にし、生産効率の向上を実現する。

刃物をより効率的に冷却しながら加工ができるため、工具の長寿命化に寄与する。また切屑をクーラント液で分断するため、工具に切屑が巻き付くことや、ワークを傷つけることを防止する。巻き付きによる機械の停止を防ぎ生産性を向上させるほか、機械切削の自動化にも繋がる。

PART05

扶桑精機「小型、筒状製品の内面塗布」

ルミナ自動スプレーガン「C8シリーズ」120度ヘッド

ルミナ自動スプレーガン用「C8シリーズ」は業界最小となる先端7〜9㎜角の極細ロングノズル。自動スプレーガン「STシリーズ」に接続することができる。従来は0度(直進)、45度、90度の3種類だったが、新たに120度ヘッドを開発した。

120度ヘッドは斜め前方にスプレーする45度ヘッドと反対に、斜め手前方向に噴霧することができる。口部が狭くなっているびん形状のくびれが広がっていく肩部分でも正面から噴霧するため、しっかりとした塗装面の形成が可能。これまで、びん形状の肩部分は塗料が付きにくいという課題があったが、120度ヘッドを活用することで解消することができる。

活躍する主な現場は、塗装・コーティング市場や金属部品製造業界。難度の高い小型で複雑な形状の製品や筒状製品の内面塗装などに適している。塗装用途の他、金属部品製造での狭い箇所への潤滑油や防錆油塗布の需要も狙う。

ノズルは丸吹と平吹、口径も0.7㎜、1.1㎜など複数種類あり、豊富なバリエーションを揃える。デモ機も貸し出している。

PART06

二村機器「ワンチャックで加工実現」

ワークドライビングセンター

通常シャフトワークの加工は主軸側でワークを掴み、心押し側からセンターで支え加工するのが一般的で、チャックで掴んだ部分を反転させ、再度加工する必要があった。

ワークドライビングセンターは主軸の先端に取付け、作動部の爪をワークに食い込ませ、端面を保持する工具。ワークの掴み代を必要とせず、1工程で全ての外径切削ができ工程短縮を実現。両センター穴で1度に加工するため、加工精度も高く、2工程必要だったワーク加工を1工程に集約でき、サイクルタイム短縮や段取り替え時間の向上を図ることができる。

通常、新規ワーク加工案件では最新機械を導入し、加工検討を行うが、昨今、新型コロナウイルスの影響で部品不足など各産業の業績が悪化し、ユーザーでは使用していない機械の改造などで良い製品を製作するニーズがある。同製品は通常の旋盤機械であれば、機械の改造がなくとも工程削減や集約が可能だ。

また、国内製造販売のため、故障時の修理・メンテンナンス対応できるのも大きなメリット。要望に応じて勉強会も開催。

PART07

ブラザー・スイスルーブ・ジャパン「銅やアルミなど幅広い材料に対応」

水溶性金属加工油「B-Cool MC 660」

「B-Cool MC 660」は今年4月に発売する新商品。一般的に金属加工油は洗浄性が高いと泡が立ちやすく、消泡材などを用いて抑制するが、「B-Cool MC 660」は泡立ちを抑える成分設計で日本の軟水に適しており、消泡剤を使用せずとも消泡性を維持できる。また、高圧クーラントの機械においても性能を発揮できる。

さらに、耐腐敗性も高く、汚れの多い加工環境でもpH値が下がりにくく長寿命といった特長を持つ(pH値の低下=クーラント劣化による腐敗、発錆の懸念)。さらに、油膜強度も高く、潤滑性や防錆性に優れ、アルミニウムや銅合金など様々な被削材の加工に対応する。

「B-Coolシリーズ」は冷却性と液寿命を追究した鉱物油ベースでエマルジョンタイプの水溶性金属加工油の製品群。中でも「B-Cool MCシリーズ」は切り屑や混入した摺動面油への洗浄性が高く、銅合金やアルミニウム合金など幅広い材料の加工対応しており、様々な金属材料を同一機械で加工するような加工環境に最適だ。

PART08

北越工業「優れた省エネ機能を装備」

オイルフリースクリュコンプレッサ「SAD22VD-E」

インバータ制御仕様による屋内設置型のオイルフリースクリュコンプレッサを新たにラインアップした。圧縮空気の品質等級で最高レベルのクラスゼロ(ISO8573-1)認証を取得し、クリーンエアの供給が可能。食品や医療品製造業、精密機械などあらゆる産業分野での使用に適している。

二段圧縮機で低圧段/高圧段ともに5×6歯形(ASロータ)を採用。単段機では得られない高い効率を確保し、基本性能を向上させた。また、ビルトイン直結構造によるメカニカルロスの低減、永久磁石同期(IPM)モータ搭載による効率向上などの効果も得られる。

高効率エアエンド、IPMモータの採用によって、広い制御範囲を実現した。0.5〜0.8MPaで任意の圧力(0.01MPa刻み)に設定でき、1台で幅広い圧力帯に対応する。

外気温度と吐出圧力に応じて、モータの最低回転速度を自動制御する機能も搭載し、省エネを図ることができる。その他、運転状況の確認や各種設定などが可能なカラータッチパネルを採用し、視認性や操作性を向上させた。

PAET09

三菱マテリアル「低送り領域でも安定加工」

小物高精度部品旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS7025」

「MS7025」は、小物高精度部品旋削加工用の低送り加工に適した工具材種。緻密なナノ積層コーティングにより、低送り加工時に発生しやすい被膜損傷を抑え、耐溶着性と耐摩耗性を飛躍的に向上させた。小型自動旋盤加工のメインターゲットとなる加工速度と加工送りが小さい低送り領域でも安定した加工を実現する。

耐溶着性に優れる高潤滑層と摩耗進行を抑制する高耐摩耗層をナノレベルで制御したことにより、被膜損傷を大幅に抑制し、耐溶着性と耐摩耗性を向上させた。また、ナノレベル高潤滑層は低送り加工で発生しやすい溶着から生じる構成刃先を抑え、加工面の傷を抑制。高い刃先安定性を実現した。

近年、加工精度の向上を求めるユーザーが増えていることに加え、自動車の電子化によって部品の小型化が進み、加工速度や加工送りが上がらない状況での加工ニーズが増加している。特に小型自動旋盤での加工では、低送り領域がメインとなるため、低送り領域でも安定した加工を実現する切削工具が求められていた。

PART10

明治機械製作所「カスタマイズ提案を強化」

明治オリジナル対応品

創業約100年の歴史を持つ同社は年間約500件以上のオリジナル対応実績があり、顧客の困り事に対し、塗装機・圧縮機ともに小ロット対応、試作品対応、設計相談など様々なカスタマイズの提案を図っている。

塗装機ではキャップ変更など形状変更から表面処理、構造変更(ヘッドを2頭ガン、1ヘッド2ノズルなど)、材質変更が可能で、圧縮機も形状変更(固定アンカーボルトや支給モータ対応、素材変更、圧力調整器など部品追加)ができ、寒冷地仕様といった設置場所や塗装仕様、異電圧対応といった各種仕様の変更にも対応。制御方法や圧縮ガス対応、空気タンクの形状変更、付属部品の追加なども相談可能だ。

同社営業担当が顧客の目的や使用環境をヒアリングし、最適なカスタマイズ製品を提案。市場にないオンリーワン製品の製作を行っている。

すでに3品業界をはじめ、自動車整備工場、航空機、塗装設備、板金加工など様々な業種で導入されており、カスタマイズすることで作業性向上や省エネ対応、環境改善など期待できる。

PART11

山勝商会「ウレタンゴムに特化した刃形状」

ニチアロイ製  ウレタンゴム用ソリッドエンドミル(UGE)

ウレタンゴムの加工は一般的なエンドミルを使用すると加工面が粗く、ムシレにより仕上げ面が滑らかにならないといった課題があり、加工面のムシレがなく、滑らかな加工面を実現するために開発したエンドミル。

大きな特長は①独自の刃形状により、ウレタンゴムに良好な切れ味②良好な仕上げ面、抜け側のバリを低減③切粉細分化により高い切粉排出性を実現④溝加工、側面加工に最適などだ。刃形状はウレタンゴムに特化しており、独自のRスクイ形状と底刃は中凹の設計を施し、一般用のエンドミルでは実現できなかった良好な仕上げ面を確保できるようになり、品質の安定化に貢献する。

同社独自でPR用のパンフレットを配布しているほか、テスト加工動画も開示し、ウレタンゴムの加工に悩むユーザーへ訴求を強化している。

ウレタンゴム用ソリッドエンドミル(UGE)はφ3〜φ13(1㎜トビ)でラインアップ。推奨条件は下記の通り。切削速度(m/min)100〜130、送り量(㎜/rev)は0.1〜0.3㎜。

PART12

UHT「2万4000回転の高トルク仕様」

高トルクエアーマイクログラインダー「HTSG-3S」

ゴム砥石やバフなど最高使用回転数3万rpmほどの先端工具は多くのユーザーで使用されているが、これまで既存製品や他社製も含め、同クラスに対応した製品はなく、ユーザーはエアー流量を絞り、回転数を落とした弱い状態で使用していた。また、6万rpmの製品で使用すると、砥石が壊れる危険性もあった。

高トルクエアーマイクログラインダー「HTSG-3S」は回転数2万4000rpmで使用できる唯一のエアーマイクログラインダー。軸付ゴム砥石などの最高使用回転数3万rpmほどの軸付砥石に対応し、金型の研磨や金属加工品のバリ取り作業に最適。精密作業に向いているペンシルタイプでゴム砥石なども使用できる。 

さらに、従来品のMSG-3BSの6万5000rpmとHTSG-3Sの2万4000rpmの2種類を使い分けることで安全かつ砥石の選択肢も増え、最適な選択と条件で研削研磨することで、砥石の切れ味の良さや長寿命化を実現し、作業効率の向上が図れる。また、消費エアーも少なくエア—低減にも貢献。

PART13

レッキス工業「上下・左右の首振りモニター搭載」

管内カメラGラインスコープ「GLS-V2830MkⅡ」

操作性を格段に向上させた管内カメラの最上位機種にあたるのが「GラインスコープGLS-V2830MkⅡ」だ。

主な特長は、①7インチ大型モニターの採用とタッチパネル式で文字入力が可能②起こすだけの上下の動きから左右に回転する機能を追加した上下・左右の首振りモニターに加え、画像反転機能を搭載。あらゆる位置・角度から画面の確認が可能③ワイヤレス通信機能を搭載。専用アプリをインストールすると、離れ場所からでも画像の確認ができる。

また、リチウムイオン電池を内蔵し、満充電で4時間使用可能。デジタル3倍ズームと対角180度の超広角レンズ採用で視認性も向上したほか、GPS位置情報で本体位置情報や作業場所なども正確に記録できる。ケーブル長30m、適応パイプ径φ30~110に対応など、操作性を向上させた。

各種配管点検や構造物点検検査、空調ダクト・給排気筒内点検検査など多様な用途に対応できる。商社・販売店向けの勉強会なども実施しており、常時申し込み可能。

日本産機新聞 2022年4月5日

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