2024年12月13日(金)

名古屋ものづくりワールド
生産性・品質向上のヒントあり

名古屋ものづくりワールド(主催:RX Japan)が4月13~15日の3日間、ポートメッセなごや(名古屋市港区)で開かれる。今回も機械要素部品からIoT、AMなど約430社が出展し、7つの専門展を設け、製造業の課題である生産性向上、品質向上、短期開発、VA/VEなどの課題を解決する製品やサービスを展示している。昨今はSDGsやカーボンニュートラルといった環境負荷低減も製造業の大きな課題となっており、省エネ製品にも注目だ。自動車や航空機など各産業のトップランナーが講演する特別講演や技術的な方向性を語る専門セミナーも情報収集の場として役立てたい。

430社、7つの専門展

今回で7回目を迎える名古屋ものづくりワールドは中部最大級のモノづくり専門展で、生産性向上や品質向上、コストダウンなど様々な製造業のニーズに応える製品が多数披露される場だ。直近ではEV車の開発が話題を集めるように、車の電動化やカーボンニュートラルなど環境対策、労働人口減少による人手不足など製造業の取り巻く環境は日々変化しており、生産性向上や品質安定化、自動化・省人化、CO2排出削減など様々な課題が浮かび上がっている。

それを解決する製品やサービスを披露するのが同展の見どころだ。機械要素技術展では産業機械や装置に組み込まれる直動機器や歯車、モータなど要素部品のメーカーが多数出展する。昨今はIoT、自動化、軽量化、コンパクトといった開発テーマがあり、自動化はもちろん、軽量化やコンパクト化、省エネしたいユーザーには必見だ。

新しい製造方法として活用ニーズが高まっているのが3Dプリンタだ。次世代3Dプリンタ展では最新の3Dプリンタや材料、受託造形サービスなどが見れる。これまで製造できないとされた複雑形状な構造部品や製品の展示も多く、新しい技術の知見を得る場としては最適だ。

生産現場をリアルタイムで可視化するIoTも製造業で浸透している。AI/IoT展ではIoTプラットフォームをはじめ、AIソリューション、セキュリティ、通信機器などを展示される。サブスクリプションを活用したIoT関連のサービスも増えており、製造現場の生産性向上にはIoTが欠かせない要素になってきた。

各産業のトップランナーが講演する特別講演やセミナーも見逃せない。注目はトヨタ自動車の調達本部・本部長の熊倉和生氏が「トヨタの調達活動」について講演する。自動車産業の大変革に対し、原価改善やサプライチェーン強化など具体的な考えや概要を語る。また、デジタル活用が遅れているといわれる航空機産業のデジタル化の取り組みをアクセンチュアの航空宇宙本部日本統括の清水健氏が「デジタルが変える航空機製造業」を講演する予定だ。

開催概要

  • 会期   :2022年4月13日(水)~4月15日(金)
  • 時間   :10:00~17:00
  • 会場   :ポートメッセなごや
  • 主催   :RX Japan
  • 構成展示会:
    • 「設計・製造ソリューション展」
    • 「機械要素技術展」
    • 「工場設備・備品展」
    • 「航空・宇宙機器開発展」
    • 「次世代3Dプリンタ展」
    • 「ものづくりAI/IoT展」
    • 「計測・検査・センサ展」
  • 入場料金 :公式サイトから招待券を申込むことで無料に。
  • 公式サイト: https://www.japan-mfg-nagoya.jp/ja-jp.html

主な講演

4月13日(水)14:30~15:15

「トヨタの調達活動について」

  • 講演者:トヨタ自動車 調達本部 本部長 熊倉 和生氏
  • 内容 :自動車業界が直面する大変革期を乗り越えるために、原価改善やサプライチェーンの強化に取り組むトヨタ自動車の基本的な考え方や概要、具体的な取り組みを紹介。

4月14日(木)10:00~10:45

「マツダのモノ造り~フレキシブル生産の進化を可能とする生産ビルディングブロック構想~」

  • 講演者:マツダ 専務執行役員 品質・購買・生産・物流統括 コスト革新担当 向井 武司氏
  • 内容 :「既存の生産資産を大切にし、更に新しい資産を積み上げること」で、クルマの変化に適応しながら、生産のフレキシビリティを進化させる構想と事例を紹介。

4月14日(木)14:30~15:15

「デジタルが変える航空機製造業の常識~海外航空機製造業でのDX事例~」

  • 講演者:アクセンチュア ビジネスコンサルティング本部 航空宇宙本部日本統括 清水 健氏
  • 内容 :航空機産業では「早く安く上手」な研究開発や製造・調達が求めらている。暗黙知が多い航空機産業で進むデジタル化において、海外OEMやTier1のデジタル化を紹介。

4月15日(金)12:30~14:00

「デンソー、J-QuADにおけるAD・ADAS開発の現況」

  • 講演者:デンソー モビリティエレクトロニクス事業グループ 執行幹部 J-QuAD DYNAMICS 代表取締役社長 隈部 肇氏
  • 内容 :AD・ADASに対するデンソーの取り組み、統合システムのソフト開発をリードするトヨタグループ4社からなるJ-QuAD DYNAMICSの取り組みを紹介。

「ジャトコのモノづくりへの挑戦~イノベーションで未来のモビリティを切り拓く~」

  • 講演者:ジャトコ 常務執行役員 開発部門担当 山本 清成氏
  • 内容 :AT・CVT、ハイブリッドトランスミッションなどの商品を展開する同社が未来に向けた取り組みを紹介。

日本産機新聞 2022年4月5日

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