2024年12月11日(水)

トップ年頭語録

SEAJ 牛田一雄 会長「明るい未来を確かなものに」

 昨年は新型コロナウイルスの感染拡大によって、新しい生活や産業スタイルが進展した。これらはニューノーマル(新常態)として定着し、今後さらなる発展が見込まれる。

 半導体の用途はこれまでのパソコンやスマホだけでなく、IoTやAI、データセンタ、5Gと重層的な広がりをみせていたが、この1年で大きく加速した。こうした大きな変化を支える半導体、そしてその製造装置がもたらす明るい未来を確かなものにしていきたい。

(オンライン配信より)

イスカルジャパン 岡田一成 社長「混沌から脱却そして前進へ」

 「混沌からの脱却、そして、前進」が今年のテーマ。コロナ禍でもイスカルの技術革新は止まりません。需要回復期を見据え、イノベーティブな工具を積極的に投入していく。また、自社開発アプリ「イスカルワールド」で、顧客に有益な情報をデジタルに提供する。

 EV化をはじめ、大変革の時代。機械加工も近未来ハイテク型へ変容する。「未来を予知する方法は、唯一それらを創造すること」。最先端の製品、最新情報の提供を通じ、お客様と共に混沌から脱却し、前進したい。

岡本工作機械製作所 石井常路 社長「新しい提案向けた準備の年

 新型コロナウイルスで変化した日常(市場の変化)に対応しながら、“アフターコロナ”を見据えた新しい提案ができる準備の年にしたい。特にウェブを活用した操作説明や立ち合いなど、工作機械の新しい販売方法の構築に注力する。また、変化するユーザーと共に成長するためのサービス体制の拡充に取り組むほか、自動化、省人化、電動技術継承のためのデジタル化などを通じた社内ものづくりの見直しにも挑む。いかなる状況下においても利益を生み出せる企業でありたい。

黒田精工 黒田浩史 社長「DXに挑み飛躍する年に

 コロナ禍によって加速したデジタル化、脱炭素化、自動化に着目している。特にデジタルトランスフォーメーション(DX)に挑む。昨年、DX委員会を立ち上げ、DXによる生産性と競争力の抜本的改善と新しいビジネスモデルの構築に取り組んでいる。また、EVモータや減速機は当社が競争力を発揮できる有望市場だ。自動車の電動化に対応した技術開発と生産体制整備にも取り組んでいく。パンデミックから会社と社員を守りつつ、「コロナ不況」から立ち直り、大きく飛躍する年としたい。

小原歯車工業 小原敏治 社長「好景気に対応できる体制に」

 コロナ禍の不況こそ、やるべきことが多い年だと感じる。ユーザーへの情報発信、貿易体制の変革、ネック部署の解消、基幹システムの刷新など、前回の好景気に問題だった点を改め、来るべき好景気に対応できる体制を整える。特に新カタログ配布、ウェブサイト強化、新製品PR、中国市場への営業方法の刷新、新設備の稼働、顧客データベースの利用、現行基幹システムの洗い出しなどを行う。地域の中核企業として、顧客の要望に応え、雇用を確保し、仕入先を尊重し、社会貢献を果たす。

今野製作所 今野浩好 社長「デジタル化繋がる力の強化

 新型コロナウイルスによって、人が動けない状況は顧客との双方向のコミュニケーションの重要性や社内連携力と状況変化対応力を点検する良い機会になっている。「デジタル化」「つながる力」をキーワードに、デジタル配信サービスの強化、オンライン営業体制の確立に注力する。新設した「イーグルテクニカルセンター(仮)」内に製品デモをオンライン中継できる配信スタジオを開設するほか、ウェブサイト改訂、各部門が遠隔地でも緊密な連携できるデジタル化の推進などに取り組む。

タンガロイ 木下聡 社長「SNSなど積極活用」

 市場の変化のスピードがアップしている。それに負けない速度で、固定費削減につながる生産性の高い製品と情報を提供していく。その一つとして、今年は多くの製品と共に新たなキャンペーンをスタートさせる予定だ。

 営業活動ではリアルとバーチャルを両立させていくが、最新の有用な情報をタイムリーに提供するために、ユーチューブやSNSなど電子媒体を積極的に活用していく。

THK 寺町彰博 社長「ベストよりモアベター優先」

 新型コロナウイルスの感染拡大、インダストリー4.0やIoTの進展などが事業を取り巻く環境に劇的な変化をもたらし、私たちのビジネスチャンスは広がりを見せている。この時代に、私たちに求められるのは変化に即応し、ベストよりモアベターを優先して実行すること。良いと思ったら早く実行に移して結論を出し、修正点があればより良くする。これを繰り返してこそ変化に即応しチャンスを掴むことができるはず。そうすれば、必ずや私たちは世界の製造業を牽引できると考える。

東京精密 計測社カンパニー長 友枝雅洋氏「バーチャルとリアルの融合」

 リアルとバーチャルの融合、新しいビジネスモデルをつくる年にしたい。対面での営業対応だけではなく、ウェブを使った技術打合せ、工場立会など製販一体の体制で効率的な取り組みを行う。また、インライン化・自動化・オンマシン計測の充実、非接触・非破壊(非接触光学測定、X線CT)の強化、バッテリーの充放電試験装置を手掛ける関連会社との連携強化にも取り組む。新エネルギー車(NEV)や半導体、医療関連など成長分野のニーズに測定機メーカーとして貢献していきたい。

フジ矢 野﨑恭伸 社長「攻めと守りの両輪」

 2020年は、これまで経験したことのないパンデミックに対応するため、「守り」を重視せざるを得なかった。

 しかし2021年は「守り」ながらも「攻める」。

 「スクラップ&ビルド」を徹底し、捨てるべきもの、投資すべきものを見直す。

 財務体質強化と積極的投資など、今年は様々な面で二律背反を実行する年になる。

北越工業 寺尾正義 社長「産機部門拡充反攻の年に」

 原点に戻り、製品やサービスの技術を磨き、コロナ禍を吹き飛ばす反攻の年にしたい。

 特に産機部門の拡充に取り組む。製品では、屋外用オイルフリーコンプレッサのラインアップを強化する。また、環境問題やSDGsなどに注目が集まる中、産機部門のサービスやメンテナンスも強化していく。

 将来的には、産機部門の売上比率を現状の20%から30%まで引き上げたい。また、海外売上比率も現状の30%から40~50%まで引き上げることを目指す。

三井精機工業 加藤欣一 社長「変化に順応新分野に挑戦

 変化に迅速に順応しつつ、新たな分野にチャレンジする年にしたい。コロナ禍による影響は、働き方や人々の価値観、国際関係に大きな変化をもたらしている。加えて、EV化などカーボンニュートラルに向けた産業構造の大きな変化の始まりの中にあり、当社も自ら変革を進めて行かねばならない。新機種の開発を通じた新規分野への参入、業務改善、改革の断行などによって、スリムでフットワークの良い会社を目指す。コロナ禍から立ち上がり、新たな成長軌道に乗せていきたい。

ミツトヨ 沼田恵明 社長「100年企業に向け変革進める

 今年のテーマは、「進化」。技術のパラダイムチェンジの中で多様化する測定ニーズを先読みして積極的にソリューション提案し、顧客の生産性向上に貢献したい。そのために、風土改革や新ビジネスモデル構築、センシング領域の拡大、“Made in Japan”の拡充、グローバル物流改革、DX推進による効率化などに取り組む。100年企業に向けて未来を提案する“Future Solution Provider”を目指し、グローバルミツトヨで結束力を高めて変革を進める。

三菱マテリアル 営業本部長 金子善昭氏「早く決断し実行する」

 目まぐるしく変化する社会や事業環境に対して、「早く決断して実行する」という意識で取り組みを進める。移り変わりの激しい情勢の中では、良いと思った施策を早く行い、修正しながら対応していくことが必要だと考える。リモート営業のための環境整備や営業教育など、顧客との接点を増やすための方策を手探りでも講じていきたい。創立150周年を迎える今年は大型新製品の投入も予定している。流通の方々と今まで以上に情報共有し、拡販につなげられるように努力する。

コノエ 河野裕 社長「変化の時」

 昨年は嫌になるほど「新型コロナウイルス」に翻弄された1年だったが、これほど価値の変化を強いる災害はなかったかと思う。政治の世界でもそうであるように「変化」を起こそうとする人々に大変共感する。

 当社も「変化」が必要であると感じており、会社運営上、現状で満足していては衰退しかない。当社も仕入先、得意先、関係先の役に立てるよう「変化」を起こしていこうと思う。「便利になってきた」「今までと違う」など様々な評価があるが、役に立ちたいという想いで邁進していきたい。

シミヅ産業 清水善徳 社長「不撓不屈」

 昨年はコロナウイルスの影響で、働き方が大きく変化した1年だった。脱属人化はさらに進んだ。担当外業務をしてみて、新しい目線が得られた社員も多いはずだ。そういった変化の中でも、商社のベースが「人」であることは変わらないと考えている。対面営業を基本に、それをサポートするⅠT活用にも積極的に取り組む。

 今年の目標は「不撓不屈」。逆境をネガティブに捉えず、考え方を変えて挑戦することが大切だ。

日本産機新聞 2021年2月5日

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