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機工業界に広がる「SDGs」 〜持続可能な社会実現にどう貢献するか〜
SDGs〜持続可能な社会実現にどう貢献するか〜
国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」への取り組みが、機械工具業界にも広がっている。高効率工具や省エネ機器などの製品を通じて社会課題の解決に貢献するだけでなく、社内制度の改革や労働環境の改善などにも取り組む機械工具商社やメーカーが増えてきた。各社、社会課題の解決に向けた活動を進めることで、持続可能な社会づくりの一翼を担うとともに、自社の企業価値の向上や将来のビジネスチャンスの創出を狙う。今後さらに取り組みを進める企業が増えそうだ。
環境商品、多様な人材、素材再利用
「近年、特に注力しているのが、クリーンエネルギーの活用や気候変動への対策に向けた提案だ」。こう話すのは、機械工具商社・コハラ(静岡県焼津市)の小原照光社長。同社では、「太陽光直流給電システム」と呼ばれる商品で、CO2の削減と災害時の対策強化を提案している。
同じく機械工具商社の三共精機(京都市南区)では、社内制度の改革に乗り出し、多様な人材の活用や働き方改革に取り組む。ジェンダーや人・国の不平等の解消、働きがいのある職場づくりや雇用の促進などを目指している。
こうした機械工具商社の活動は、2015年に国連サミットで採択された「SDGs(エスディージーズ)」に起因している。「SDGs」とは、環境・経済・社会の3つの側面から世界全体が抱える課題を解決するために掲げられた国際目標のことで、30年までに「貧困をなくそう」「産業と技術革新の基盤を作ろう」といった17のゴール(目標)が定められている。
企業価値の向上へ
この「SDGs」の達成には、国や公的機関だけでなく、民間企業の参画が強く求めれられており、国内のみならず世界中の企業が取り組みを進めている。機械工具業界では、先述の2社のほか、卸商社やメーカーでも「SDGs」の視点を取り入れた活動が広がっている。
ユアサ商事(東京都千代田区)では今年度から中期経営計画を策定。自社の事業と「SDGs」を結び付け、製造現場へのAI実装に向けた開発などの取り組みを進めている。また、日伝(大阪市中央区)は「事業活動で貢献するテーマ」と「事業活動の基盤となる社内テーマ」の2つのテーマに絞り活動する。
メーカーでも、三菱マテリアル(東京都千代田区)が「SDGs」の視点を取り入れ、事業戦略を策定。特に加工事業カンパニーでは、超硬工具のリサイクル事業に注力し、リサイクルタングステン原料の使用比率を22年度までに35%に引き上げることを目標としている(19年度実績28%)。また、日研工作所(大阪府大東市)はツーリングのメンテナンスサービス事業「日研ツールクリニック」を開始。使い捨てるのではなく、繰り返し長く使用することで、資源の有効活用を提案する。
こうした取り組みを進める各社の狙いは、企業価値の向上と将来のビジネスチャンスの創出だ。
「SDGs」の視点を取り入れ、独自商品を開発し実績を重ねる機械工具商社のノダキ(名古屋市西区)の野田典嗣社長は、「『SDGs』は経済活動ありき。持続可能な開発目標の達成に貢献するには、利益を上げて、持続可能な事業にしなければならない」と話す。機械工具商社・メーカー各社は、いかに自社の事業と「SDGs」を結び付けて展開するかが、今後の成長のカギとなる。
日本産機新聞 2020年11月20日
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