貫く姿勢 上にも下にも 中間管理職について考える「現場考」。そもそも中間管理職が期待されていることは何なのだろうか。メーカーや商社の経営者に尋ねた。多くの経営者が答えたのは、「担当する組織に会社の方針を浸透させ、それに基 […]
管理職も現役感 –昔の話だけでは通用しない–
「代打オレ!」
元ヤクルトスワローズの古田敦也氏が選手兼任監督だった時、「代打オレ」と審判に告げたエピソードがある。試合で的確な即断と指示ができるようにと現場を持ち続けたと聞く。これをやろうとすると、普段からバッティング練習をしていないとできない。
トヨタ生産方式(TPS)を確立した大野耐一氏(元副社長)も生涯にわたって現場から離れなかった。大野氏は、課題を与え、正解がわかっていても答えを言わず、部下の報告に欠けている視点を指摘する。実は、課題を与えた後、自身も現場に行って考えていた。だから、部下はいい加減な報告はできない。
商売の世界にも当てはまる。若い人たちは、現場で時代の変化を感じ、それに対応して新たな技術や能力を身に着けている。
しかし、現場を知らない管理職は口ばっかりが達者で、若い部下たちの足を引っ張りかねない。部下には仕事を任せつつ、いざとなったら現場に出て第一線で対応できるだけの現役感が欲しい。
現代は技術革新や環境変化のスピードが速い。普段から自分も現場に立って体感していないと、何が起こっているのかさえ理解できない。結果、部下の相談に答えたり、的確に指示を出すことができなくなってしまう。「昔はこうだった」といっても、今の時代には通用しない。歴史に学ぶことは重要だ。しかし、単に過去の話をするだけでは「今は環境が変わっていて役に立たない」と部下は思うだろう。
管理職になっても、いざとなれば若いころにやっていた業務をできるようにしたい。お客様への提案書を自分で作成したり、最近のトピックスを交えながらお客様と交渉したり…。
自分で考えることができる部下がいると何も頼まなくても先回りして「資料を作っておきました」とやってくれる。部下の成長はこの上なくうれしい限り。
自分で意識して、概ね1割~2割くらいは現場仕事をするようにしてはどうだろう。臨場しながら部下の成長を喜ぶ管理職でありたい。
日本産機新聞 2020年9月20日
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