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営業組織を刷新 –三井精機工業 産機営業部 佐賀良 宏治部長に聞く

1962年生まれ、宮崎県出身。85年駒澤大学卒業後、三井精機工業入社。2020年5月産機営業部長、7月営業副本部長。
三井精機工業(埼玉県比企郡、049-297-5555)は今年5月、営業体制を刷新した。これまで一本化されていた工作機械とコンプレッサの営業部隊をそれぞれ別の組織に分けた。特にコンプレッサの「産機営業部」は、これまで別々だったコンプレッサ本体販売と部品販売、販売の推進部隊を一つの組織に統合。本体の販売だけでなくビフォア・アフターも含めた営業活動を展開し、売上拡大を目指す。今後の取り組みや方向性などを産機営業部の佐賀良宏治部長に聞いた。
アフターサービス含めた営業活動
産機部門の足元の状況は。
業界全体でみると、汎用圧縮機の販売台数は4月が25%減、5月が36%減だが、6月は11%減と少し回復傾向にある。当社の足元の売上も約1割減にとどまっている。コロナ禍でコンプレッサ本体の販売は落ち込んだが、部品販売は4~6月も昨年並みだった。外出や訪問制限がある中でもサービス工場は現場に出入りすることができた。
営業体制刷新の理由は。
工作機械とコンプレッサの営業部隊を分けることで、責任の明確化が図れ、営業担当者はこれまで以上に担当の製品に専念できる。また、「産機営業部」ではこれまで別々だった部品販売と販売の推進も一つの組織に統合した。コンプレッサ本体の販売だけでなく、ビフォア・アフターも含めた営業活動を展開し、売上拡大を目指す。
今後、注力する製品は。
「屋外仕様」と「IoTシステム」の2つに注力したい。「屋外仕様」は、もともと当社でも「簡易屋外仕様」としてラインアップしていたが、今回開発した「Zgaiard SKYシリーズ」はIP規格(防水・防塵規格)を取得するなど完全屋外仕様に改良した。「コンプレッサ室に入らない」「熱の問題で屋内に置けない」といった課題を解決するほか、エアを使用する機械の近くに置くことで送気ロスを減らすこともできる。今後、顧客のニーズに合わせて提案を強化していく。
IoTシステムは。
クラウド上でコンプレッサの稼働状況を管理できる「Z‐Cloud」を開発した。温度や回転数などコンプレッサの状態をリモートで見ることができ、今後はサービス工場と繋げて、予防保全などより充実したサービス体制の構築も検討している。特に今回のコロナ禍でリモート管理の有用性が明らかになった。現状の導入率は数%ほどだが、今後需要は増えていくとみている。
その他に注力することは。
海外事業の強化だ。現状の海外比率は1割ほどと少なく、伸び代は海外の方が大きい。ただ、海外でコンプレッサを販売するには、輸送コストや規格の問題などハードルが多く、当社の強みを発揮しにくい。そこで、圧縮機本体だけを提供する“部品ビジネス”に挑む。圧縮機本体だけを現地メーカーに提供した方が、競争力を維持しながらビジネスを展開できる。すでに一部の国や地域では進めており、これから全世界に広げていきたい。
売上120億円目指す
今後の展開は。
事業環境は厳しい状況が続いている。まずは足元の売上確保に尽力する。その中で、以前取引のあった“ご無沙汰”の商社や販売店、ユーザーの掘り起こしにも継続的に取り組み、商機拡大を図っていく。将来的には産機部門の売上を120億円まで引き上げたい。
日本産機新聞 2020年8月20日
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