2020年10月20日(火)

機械工具商社9社 2018年4-9月期決算

全社が増収、8社増益

 機械工具商社の業績が好調だ。上場9社の2018年4‐9月期決算(トラスコ中山は18年1‐9月期)は全社が増収、8社が増益となった。自動車や建設機械、航空機など幅広い産業で工具や機械の需要は高いまま推移。工作機械は今なお受注残が多く、この好調はしばらく続くとの見方が強い。ただ、米中の貿易摩擦や国際情勢の影響による先行きを不安視する声もある。

 日本工作機械工業会では9月、18年の工作機械受注額見通しを年初に立てた1兆7000億円から1兆8500億円に上方修正した。飯村幸生会長は、「当初の見通しを上回るペースで推移し、今後も内外需ともに堅調に推移すると見込んだため」と理由を語った。達成すれば、1兆6455億円だった昨年に続き、2年連続で過去最高を更新する。

 こうした状況は、工作機械を取り扱う機械工具商社の業績にも好影響を及ぼしている。山善の機械事業部は前年同期比9.4%増の867億円、ユアサ商事の工業機械部門は同11.6%増の565億円、フルサト工業の工作機械は10.8%増加した。特にフルサト工業は、設備投資の増加などを理由に通期業績予想を当初の486億円から513億円に上方修正した。

 これまで工作機械は、直動案内機器など部材の供給不足によって、生産が受注に追いついていない状況が続いていた。ある機械メーカーでは納期が1年を超える機種もある。そのため、ある機械商社は、「工作機械は受注残があり、現場はまだまだ忙しい。下期以降も悪くない」(幹部)と先行きを見通す。

 一方、切削工具や周辺機器などの消耗品も好調。NaITOの切削工具部門は同9.4%増の122億円、Cominixの切削工具は同8.4%増の78億円となった。自動車や建設機械、航空機など幅広い産業で需要が高く、11月に開かれたJIMTOF2018に出展した切削工具メーカーも、「来場者の数もさることながら、商談につながるような具体的な話も多く、景気の良さを実感した」。

 トラスコ中山は機械工具商を中心とするファクトリールートが1240億円と前年同期と比べ7.1%増加した。加えて、顕著なのがミスミやMonotaROなど通販企業を中心としたeビジネスルートで、同26.6%増の223億円と大きく伸長した。

 また、IoT(モノのインターネット)や自動車の電動化によって需要が増加している半導体関連は足踏み感もあるが、引き続き好調を維持している。電子部品関連の顧客を多く持つ鳥羽洋行は143億円と3.2%増え、日伝も621億円と7.1%増加した。

 10月、11月と足元の状況も悪くない。ある工具商社は「引き続き堅調に推移している。下期も底堅い需要が続くのではないか」と話す。ただ、米中の貿易摩擦や各国の政治情勢などの影響で、「今までと違い、生産が受注を上回ってきており、不安感もある」(機械商社幹部)という見方も出始めている。

日本産機新聞 平成30年(2018年)11月20日号

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