2021年3月8日(月)

オーエスジー 石川 則男社長
「切削工具市場の行方」を語る

 世界市場は年率2〜3%成長 

 オーエスジー・石川則男社長は、第104回定時株主総会(2月18日)後の株主懇談会で切削工具市場の将来について語った。その概要は次の通り。

車の燃費改善技術が進化
加工が一段と難しく

石川則男社長 オーエスジーの連結売上高を顧客産業別に見ると、自動車産業が50%超、航空機産業が順調に伸長しており10%超、さらに金型産業、精密部品等だ。

 自動車は、燃費偽装問題以降、世界でハイブリッド・プラグインハイブリッドが急増すると見られる。一方、電気自動車は2020年で2%程度(野村証券の資料より)。

 今後、燃費改善技術はさらに進化していくだろう。直噴エンジンノズルの進化、エンジン小型化に伴うトランスミッションの多段化、軽量化に向けたターボチャージャー・カーボンファイバーの採用などが挙げられるが、当社はこれらの加工に注力していく。

 航空機産業では、CFRPやチタン合金など構造部品の軽量化、エンジン部品の耐高圧・高精度化など高度化に向けて、さらに加工が難しい材料に変わっていくだろう。

 加工方法の変化もある。鍛造・鋳造・3Dプリンタの進化により、切りくずを出さない加工(ニヤネットシェイプ)が、従来の粗加工に代わり、切削工具は仕上げに特化されていくだろう。仕上げにはソリッド工具が使われるが、そこにはコーティングが重要。当社は世界12か国にコーティングセンターを展開しているが、さらに強化していく。

 世界の切削工具の市場規模は約2.5兆円で、年率2~3%成長していると見ている。またジョブコーティングの市場は世界で約2千億円(内、切削工具が70%程度)で、年率10%程度成長するだろう。つまり、ソリッド工具、コーティング、燃費改善に向けた自動車、航空機などに注力すれば、切削工具はまだまだ成長市場だと考える。

日本産機新聞 平成29年(2017年)3月15日号

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