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機械工具商社上場9社の
2017年3月期第3四半期決算
2社増収・7社減収 |
機械工具上場商社9社の2016年第三四半期決算が出そろった(トラスコ中山は12月期決算)。トラスコ中山と日伝の2社が増収を確保したが、7社は減収となった。しかし、NaITOは第三四半期会計期間ではリーマンショック以降で過去最高を記録するなど、総じて9月以降回復してきている。また、自動化や省力化投資が堅調に推移し、半導体など一部の業界では回復するとの見方が多い。しかし、通期ではトランプ政権や世界経済の不透明さなどを理由に、ユーザーが投資に慎重になっていることから、慎重な見通しとなっている。
増収はトラスコ中山と日伝の2社。トラスコ中山はこれまで進めてきた在庫拡充戦略などが奏功し、ネット通販向けなどのeビジネスルートが25%近く伸びた。日伝は人手不足を背景に、機械化や省力化向けの投資が堅調だったことから、増収を確保した。
両社以外の7社は減収となったものの、9月以降、回復は力強くなってきている。第二四半期決算と比較すると、その減収幅は小さくなっているからだ。特にNaITOは象徴的だ。主力の切削もプラスに転じ、計測も伸びたことから、第三四半期会計期間では、リーマンショック以降で過去最高の数字を記録した。
山善は海外ではマイナスだったが、工具や機器が年後半に伸び、鉄骨や鍛圧向けも好調だったことから、国内の機工事業部は前年同期比で2.2%の増収となった。ユアサ商事も工作機械は減少したが、工具や機器などの産業部門は1.7%の増収となっている。フルサト工業の機器・工具部門は前年同期比で0.2%増となるなど、プラスに転じている。
景況の改善に加え、濃淡はあるものの、成長している分野も出始めている。まず自動化・省力化投資だ。少子高齢化はもとより、有効求人倍率が10月以降1.4倍超で推移するなど人手不足が続く可能性が高いことから、「ロボットを含め自動化への投資は成長トレンド」(ある商社幹部)という。
半導体も回復してきた分野の一つだ。「半導体製造装置は復活の兆しがあるうえ、有機ELの実用化も始まっている」(鳥羽洋行)、「半導体関連の業界で設備投資も増加の兆しがある」(山善)と、回復を実感し始める企業も出てきている。
外部環境は回復傾向を見せているが、通期は各社とも控えめに見通す。アメリカのトランプ政権の動向を筆頭に、世界経済や政治の影響がどう出るか不安要素が多いだからだ。特に北米ではメキシコでの新規投資を凍結するユーザーも出始めており、不透明感が強い。ある商社幹部は「為替の影響が読みづらく4月まで動きづらい」(ある部品メーカー幹部)というように、先行きは見えづらくなっている。
日本産機新聞 平成29年(2017年)2月25日号
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