2026年10月24日(土)

機械工具卸商社
バリ取り提案強化

ロボのショールーム 販売店とセミナー
潜在需要開拓

JIMTOF2016 バリ取り1
JIMTOF2016でもバリ取りの自動化技術が多数登場した

卸商各社がバリ取りの提案を強化している。ロボットでの自動化を提案するショールームを開設したり、セミナーを開催したり、専用のカタログを作成したりするなど、販売店への支援策を充実させている。多くのユーザーで問題となっているバリ取り提案を強化することで、課題解決を図るとともに、ユーザーとの関係強化や、ロボット販売につなげるのが狙いだ。

山善は群馬県のシステム構築事業者(SI)のシステム(多賀谷彰美社長)と連携し、同社内にバリ取りロボのデモ機を持つショールームを開設。バリ取りの自動化テストや、ロボットのティーチングなどの講習も行う。

販売店がユーザーにヒアリングしやすいように、聞くべき項目をまとめた「情報シート」も作成。そこで得た情報を基に、連携したバリ取り専門のコンサルタントやSIとも相談しながら、最適なバリ取りの自動化を提案できる体制を整えた。また、ショールームを大阪でも開設する予定で、東西でバリ取り自動化の提案拠点を設ける。

NaITOはバリ取りに関するセミナーを積極的に企画している。昨年は販売店と共同でセミナーを開いたほか、約20社のメーカーを取りまとめて開いたセミナーでは400人以上のユーザーや販売店が詰めかけた。自動化提案では、不二越のロボットを積んだキャラバンカーで全国を回り、実演している。

JIMTOF2016 バリ取り2 ジーネットもカタログやセミナーを通じ、バリ取り提案を強化している。バリ取りや面取り専用の「かんたん解決カタログ」を作成。様々な加工を想定したバリの課題や除去の方法などをまとめた。3月に大阪と名古屋で開く機械加工システム展でも、バリ取りセミナーを開く予定だ。すでに500人以上の申し込みがあるという。

卸商社がバリ取り提案を強化するのは、課題解決型の営業を志向する販売店が増えているからだ。NaITO営業本部の吉本友典部長は「切削すればバリが出るし、計測も必要になる。一気通貫のソリューションを提供しなければならない」と加工全体での提案が必要と話す。

ロボット関連の展示会では、バリ取りとロボットがセットで展示されることも多く、バリ取り自動化とロボットの親和性は高い。山善の辻晋二執行役員企画開発部長も「ロボット販売を強化する上で、バリ取りは最適なアプリケーションのひとつ」と話す。

バリ取りの権威でもある、関西大学の北嶋弘一名誉教授は「労務費の高騰など、バリ取りの自動化を考えるユーザーは多く、今後市場は大きくなる。提案できればユーザーから信頼も得やすい」。課題解決のツールとしてだけでなく、市場性も期待できそうだ。

日本産機新聞 平成29年(2017年)2月15日号

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