2026年7月23日(木)

機械工具卸商社
バリ取り提案強化

ロボのショールーム 販売店とセミナー
潜在需要開拓

JIMTOF2016 バリ取り1
JIMTOF2016でもバリ取りの自動化技術が多数登場した

卸商各社がバリ取りの提案を強化している。ロボットでの自動化を提案するショールームを開設したり、セミナーを開催したり、専用のカタログを作成したりするなど、販売店への支援策を充実させている。多くのユーザーで問題となっているバリ取り提案を強化することで、課題解決を図るとともに、ユーザーとの関係強化や、ロボット販売につなげるのが狙いだ。

山善は群馬県のシステム構築事業者(SI)のシステム(多賀谷彰美社長)と連携し、同社内にバリ取りロボのデモ機を持つショールームを開設。バリ取りの自動化テストや、ロボットのティーチングなどの講習も行う。

販売店がユーザーにヒアリングしやすいように、聞くべき項目をまとめた「情報シート」も作成。そこで得た情報を基に、連携したバリ取り専門のコンサルタントやSIとも相談しながら、最適なバリ取りの自動化を提案できる体制を整えた。また、ショールームを大阪でも開設する予定で、東西でバリ取り自動化の提案拠点を設ける。

NaITOはバリ取りに関するセミナーを積極的に企画している。昨年は販売店と共同でセミナーを開いたほか、約20社のメーカーを取りまとめて開いたセミナーでは400人以上のユーザーや販売店が詰めかけた。自動化提案では、不二越のロボットを積んだキャラバンカーで全国を回り、実演している。

JIMTOF2016 バリ取り2 ジーネットもカタログやセミナーを通じ、バリ取り提案を強化している。バリ取りや面取り専用の「かんたん解決カタログ」を作成。様々な加工を想定したバリの課題や除去の方法などをまとめた。3月に大阪と名古屋で開く機械加工システム展でも、バリ取りセミナーを開く予定だ。すでに500人以上の申し込みがあるという。

卸商社がバリ取り提案を強化するのは、課題解決型の営業を志向する販売店が増えているからだ。NaITO営業本部の吉本友典部長は「切削すればバリが出るし、計測も必要になる。一気通貫のソリューションを提供しなければならない」と加工全体での提案が必要と話す。

ロボット関連の展示会では、バリ取りとロボットがセットで展示されることも多く、バリ取り自動化とロボットの親和性は高い。山善の辻晋二執行役員企画開発部長も「ロボット販売を強化する上で、バリ取りは最適なアプリケーションのひとつ」と話す。

バリ取りの権威でもある、関西大学の北嶋弘一名誉教授は「労務費の高騰など、バリ取りの自動化を考えるユーザーは多く、今後市場は大きくなる。提案できればユーザーから信頼も得やすい」。課題解決のツールとしてだけでなく、市場性も期待できそうだ。

日本産機新聞 平成29年(2017年)2月15日号

[ 日本産機新聞 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

【特集:商社トップインタビュー】各社に聞く、今年力を入れること①

人手不足や地政学リスク、AIの普及、半導体市場の成長など製造業を取り巻く環境は大きく様変わりしている。こうした環境変化に対応し、販売店を支えるため、商社は物流やECサイトの強化、PBや自動化に貢献する商品の拡充など独自の […]

エバオン・前西 衛社長「AI活用で見積もりをデジタル化」【特集:商社トップインタビュー】

ユーザーへの対応時間を創出 –今年最も取組むことは。 AI機能を搭載した見積・受発注システムを開発している。1月に開発に着手し、年末から年明けにかけて完成予定だ。定型業務をAIで自動化し、営業や事務が提案や顧 […]

コノエ・河野 裕社長「ウェブ受注で効率化」【特集:商社トップインタビュー】

コノエ・河野 裕社長「ウェブ受注で効率化」【特集:商社トップインタビュー】

掲載アイテム数も拡充 –昨年を振り返って。 鋲螺事業の工具販売や管材商材の拡充ほか、デジタル強化も順調に進み、前期の売上高は昨年比と同等ながら、営業利益は増益を確保できた。長年課題だった工具の販売も3億円を大 […]

トピックス

関連サイト