三洋工具(東京都品川区、小野昌晴社長、03・3490・6821)はこのほど、軟質ゴムの切削加工に特化した超硬エンドミル「VMQE」を開発・新発売した。シリコンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなど多様な素材に対応する。 […]
この人に聞く2016
オーエム製作所 佐脇 祐二社長
効率高め利益体質に
技術提案力を磨く
同社の立旋盤が使われるのは、発電機や航空機、大型ポンプ・バルブなどの加工。難削材を加工するため高圧クーラントを搭載したり、一回の段取りで複数の加工をするため自動交換の工具本数を通常の2倍にしたり。ユーザーの要望は百社百様。そのため完成まで1年半もかかる機械もあり、製作する仕掛り部品が多い。
しかしその原因の一つは、「営業がお客様との仕様打ち合わせで、詰めれることを詰め切れていないからでは…」。テーブルの大きさやコラムの高さ、主軸の回転数。そうした仕様をしっかり決めていれば、見込み生産していた部品を減らし、生産時間も短縮できる。
喜んで貰える機械を
今年7月からは、初期のユーザーとの打ち合わせで「決められる仕様は決める」活動を始めた。営業は専用の用紙を持ってユーザーに訪問する。「この活動をきっかけに、リードタイムを平均6カ月にしたい。無駄を減らし利益体質に変えていきたい」。
ただ、「お客様により喜んで貰える機械をお届けするため、営業は技術的な提案力をもっと磨くことが必要」。そのため今年新たに、加工技術を研究する部門を立ち上げた。ここでは、これまでに納入したユーザーの要望に応じてテスト加工をする。
その加工データを分析し、営業とも情報を共有する。「加工技術の知識が深まれば、営業はお客様とより密度の濃い情報交換ができる。そして、そうした情報をフィードバックして今後の製品開発にも生かしていきたい」。
一方、海外市場の開拓にも思いを馳せる。特に航空機や発電機などの産業が盛んな北米は需要を大きく見込める市場。昨年、倉敷機械などと3社で米シカゴに販売会社を設立。「ここを拠点にして、海外で販売を伸ばし、全受注に占める海外比率を40%に高めたい」。
入社してからこれまでの35年、国内・海外での営業、総務、経理、工場などの仕事に携わり、様々な角度から会社を見てきた。だからこそ独自の視点から会社の改善すべきことがわかり、改善策を導き出せる。「経験を活かし、そして前に前に進んでいきたい」。
日本産機新聞 平成28年(2016年)11月15日号
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