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機械工具商社トップ 年頭の抱負
「時代を切り拓く決意で臨む」
「生産性向上の提案を極める」
2016年がスタートし、機械工具商社のトップが年頭の挨拶で今年の抱負を語った。抱負の多くに共通するのは、取り巻く環境が大きく変化していることへの危機意識。変化の時代を勝ち抜くため、提案力強化や新規商品、海外展開などに果敢に挑戦し、競争力を一段と高める方針を打ち出している。
新規商品、海外開拓も
工作機械は昨年、製造業の回復や補助金による投資意欲の高まりを背景に、年間受注が約1兆4800億円となり、活況に沸いた。切削工具や工作機器も好調で、回復基調が続いている。
しかし製造業の海外移転やネット販売の参入、世界の経済不安など様々な要素が機械工具業界に影響を及ぼしかねない環境のなかで「間違いなく世界的にも市場環境は激変している。創造への営みによる新たな価値の集積に取り組む」(カツヤマキカイ・木村吾郎社長)、「変化のスピードをさらに加速させ適応力が求められる事象が日々発生する」(Joyful喜一ホールディングス・田中健一社長)と環境変化への対応力を高めることの重要性を強調した。
その具体策として「物流システム、情報システムに高水準の投資を続け、日本のものづくりを支えるインフラを構築する」(トラスコ中山・中山哲也社長)、「お客様への提案や情報提供をより迅速に」(シミヅ産業・清水義徳社長)、「生産性の向上などお客様にとっての最適さを実現する取り組みを実施する」(ジーネット・古里龍平社長)と物流や情報、提案力の強化に取り組む姿勢を示した。
また、その一方で、「切削工具以外の商品分野もさらなる専門性の強化に努め、期待に応えたい」(NaITO・坂井俊司社長)と新たな分野に挑戦し事業展開を広げたり、「切削工具を中心に生産性の提案をもっと極めていきたい」(大阪工機・柳川重昌社長)と独自の強みに一段と磨きをかけるとする声もあった。
変化の時代に挑む心構えとしては、「次代の新潮流創造のためのイノベーションに挑戦し続けていく」(ユアサ商事・佐藤悦郎社長)、「変化をチャンスに変えることはチャレンジすること、機会を追求することと捉え、取り組む」(南出キカイ・南出仁社長)、「歴史に学び、変化を的確に捉え、新たな時代を切り拓く決意で臨みたい」(山善・中田繞社長)と、挑戦する精神や覚悟を持つことを訴えた。
日本産機新聞 平成28年(2016年)1月15日号
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