2026年10月22日(木)

高硬度材を切削<金型向けの工具、続々>

新たな被膜や刃形

高硬度材を加工できる金型向けの切削工具の種類が豊富になっている。切削工具メーカーが昨年から、新たな被膜や刃形の高硬度材用の工具を相次いで発売。焼き入れ鋼をはじめ、超硬合金を直彫りできる工具も登場している。

焼き入れ鋼、超硬も

 オーエスジーや日立ツール、三菱マテリアルは、焼き入れ鋼などを効率良く加工できる工具として、新たなコーティングや特殊な刃形を採用したボールエンドミルを展開している。
イワタツールはHRC60以上の硬度の材料に高精度に穴明けできるドリル、ダイジェット工業はリーマを昨年、発売。日進工具は高精度に仕上げ加工ができるCBNの工具を売り出した。
切削工具メーカーが相次いで高硬度材用の新製品を開発するのは、日本の金型メーカーが競争力を高めるために高硬度材などの加工技術を進化させようと取り組んでいるためだ。
例えば、自動車のプレス金型では、ボディの素材に超高張力鋼板(スーパーハイテン材)などの硬くて薄い材料の加工に耐えうるため、硬度の硬い金型材が使われる。
金型業界では一般的に、焼き入れ鋼などは放電や研削加工をするが、ある金型メーカーは「放電や研削の工程を経ると時間もコストもかかる。直彫りできる工具があれば、2つの工程を集約できる」と話す。
一方では、金型に高硬度材が使われることが増えていることもある。
最近では、自動車などの部品向けに、ガラスやケプラといった特殊な繊維を入れ込んだ樹脂が出てきており、そうした素材を加工する金型は高硬度化している。また、レンズの金型では超硬が使われ、直彫り加工する動きも出始めている。
金型向けの材料を手掛ける特殊鋼メーカーの技術者は「超高張力鋼板の増加や素材の進化を考えると、これからも金型材の高硬度化は進むだろう」としており、切削工具の進化にも注目が集まる。

日本産機新聞 平成26年(2014年)2月5日号

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