2026年7月3日(金)

高硬度材を切削<金型向けの工具、続々>

新たな被膜や刃形

高硬度材を加工できる金型向けの切削工具の種類が豊富になっている。切削工具メーカーが昨年から、新たな被膜や刃形の高硬度材用の工具を相次いで発売。焼き入れ鋼をはじめ、超硬合金を直彫りできる工具も登場している。

焼き入れ鋼、超硬も

 オーエスジーや日立ツール、三菱マテリアルは、焼き入れ鋼などを効率良く加工できる工具として、新たなコーティングや特殊な刃形を採用したボールエンドミルを展開している。
イワタツールはHRC60以上の硬度の材料に高精度に穴明けできるドリル、ダイジェット工業はリーマを昨年、発売。日進工具は高精度に仕上げ加工ができるCBNの工具を売り出した。
切削工具メーカーが相次いで高硬度材用の新製品を開発するのは、日本の金型メーカーが競争力を高めるために高硬度材などの加工技術を進化させようと取り組んでいるためだ。
例えば、自動車のプレス金型では、ボディの素材に超高張力鋼板(スーパーハイテン材)などの硬くて薄い材料の加工に耐えうるため、硬度の硬い金型材が使われる。
金型業界では一般的に、焼き入れ鋼などは放電や研削加工をするが、ある金型メーカーは「放電や研削の工程を経ると時間もコストもかかる。直彫りできる工具があれば、2つの工程を集約できる」と話す。
一方では、金型に高硬度材が使われることが増えていることもある。
最近では、自動車などの部品向けに、ガラスやケプラといった特殊な繊維を入れ込んだ樹脂が出てきており、そうした素材を加工する金型は高硬度化している。また、レンズの金型では超硬が使われ、直彫り加工する動きも出始めている。
金型向けの材料を手掛ける特殊鋼メーカーの技術者は「超高張力鋼板の増加や素材の進化を考えると、これからも金型材の高硬度化は進むだろう」としており、切削工具の進化にも注目が集まる。

日本産機新聞 平成26年(2014年)2月5日号

[ 日本産機新聞 ][ 業界分析 ] カテゴリの関連記事

FOOMAJAPAN2026を振り返る 機械工具商各社の食品産業向け提案、今年は検査工程の自動化が目立つ

6月2日~5日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた食品製造総合展「FOOMAJAPAN2026」に多数の卸商社が出展した。各社AIを活用した検査システムや、搬送の効率化などを提案。食品業界は人不足の影響が強く、 […]

牧野フライス製作所が新工場を稼働、大型・5軸機の需要向けに生産能力を強化

牧野フライス製作所はこのほど、山梨県富士吉田市に新設した工場の見学ツアーを開催した。新工場では、大型MC(マシニングセンタ)や5軸加工機の生産能力を向上させ、生産リードタイム半減を目指す。航空や防衛、データセンター関連な […]

工作機械 2026年4月受注は45%増の1889億円で歴代2番目の受注額を記録

アジア地域は歴代最高額を記録 日本工作機械工業会(日工会、坂元繁友会長・芝浦機械社長)はこのほど、2026年4月の工作機械受注額が前年同月比45・1%増の1889億6700万円になったと発表。先月の1934億7000万円 […]

トピックス

関連サイト