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生産現場を訪ねて 森合精機
色・形・システム・仕様…一つとして同じものがない一品一様の洗浄機が組立現場を占めている。洗浄機・油圧機器部品メーカーの森合精機(兵庫県明石市、森合政輝社長)は今、大小合わせ月産能力50台の洗浄機を目一杯生産している。3棟で始めた工場は現在、15棟まで拡大され、洗浄機専用工場の第5号棟はまさに「足の踏み場もない」各プロジェクトが工程表に沿って、「顧客利益第一」「納期厳守」「ユーザーコスト」に基づいて生産中。国内外の自動車部品、電子部品メーカーはじめ工作機械、一般機械メーカー向け洗浄機の生産はしばらく繁忙が続く。
超繁忙の要因は、日本の自動車部品メーカーはじめ電子部品、航空機、医療機器、建設機械、一般機械産業が装置や部品の安全・安心・精度を一段と高めているところにある。
例えば、底付きパイプ穴加工、めくら穴加工後に残る切屑が重大事故に繋がりかねないため、装置・部品メーカーはこれまでも手練手管で切屑を除去してきた。ところが、手間が掛かる上に「100%除去」の信頼が得られず神経をすり減らしているのが現状。一方で、品質・精度は一段と厳しくなっている。
そこで、森合精機の登場となる。同社は、切屑除去に止まらず、残留異物測定機「グラファイナー」(1998年発売)の商品化やハイブリッドウォッシャー(水中ロボット洗浄)の開発、さらには関連会社のトクピ製作所(大阪府八尾市、森合主税社長、産業用高圧ポンプおよび関連製品の設計・製作・販売)、ワイドエンジニアリング(香川県綾歌郡、川原明社長、洗浄装置および各種産業機器の設計・製作・販売)と連携し、生産現場の難問解決に当たっている。
ベースは油圧部品技術
同社は、1947年創立。現在、装置事業部、油圧精機事業部の2事業部を持ち、洗浄機は装置事業部に置いている。洗浄機は、ユーザーニーズを取り込み商品化してきたことにより多品種となった。
一例を上げれば、高速スピン回転と吸引ブロアの相乗効果で水切り乾燥をとことん追求したスマート・スピン洗浄機。20MPaから60MPaの高圧洗浄技術とCNCによる高精度ネライ洗浄で、バリ取り・高圧洗浄を実現したCNC高圧バリ取り洗浄機、多関節ロボットを搭載し、あらゆる複雑多岐なワークに対応するロボット洗浄機・乾燥機など今では16機種をベースに商品の横展開をしている。
さらに、前出のとおり洗浄後のワーク洗浄を調べる測定装置の商品化も果たしている。例えば、自動車部品や電子部品は、0.1㎜以下の微細な残量異物もアウト。洗浄度規格に対応した測定出力に基づき測定10μの異物も見逃さない装置を商品化し、洗浄機+コンタミシステムとして「安全・安心」を提供している。
これら技術を支えるのが、創業(1964年)から続く油圧機器技術。「油圧部品は切粉や油分を徹底的に洗浄するための高性能の洗浄機を不可欠とした」(森合主税常務)にある。同一社内で油圧部品の製造と洗浄機の性能を高める同社の強みはどうやらここにありそうだ。「一品一様の生産は技受者冥利」とは、森合常務。
受注から納品までシステムの内容によって3か月から半年掛かる同社の洗浄機生産は、量の拡大を追わず、部品洗浄を深掘りするところに評価が高まっている。
日本産機新聞 平成27年(2015年)8月25日号
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