「中古機械や古い機械を大事に使うのがカッコよくないですか」—。あるユーザーの若い技術者の言葉だ。中古機械はコストの優位性に注目されることが多いが、最近ではSDGs(持続可能な開発目標)の観点から「機械を大事に使いたい」と […]
新社長に聞く 田野井製作所 田野井優美社長
「私の役割は“ひとづくり”なんです」と話すのは昨年11月、社長に就任したタップ・ダイス専門メーカー田野井製作所の田野井優美氏。創業90周年を機に、父である田野井義政会長(前社長)から会社を託された。
幼少期は男兄弟に囲まれて育ち、学生時代は海外留学を経験するなど、アクティブで明るい性格。「幼い頃から活発で、物事を行動的にすすめるのが好きだった」とし、実際に周囲も認めるほど、リーダーとしての素質もあったのだろう。入社後も、常に問題意識を持って仕事をしていたことから、社長就任はある種必然だった。
副社長時代、「社内全員が同じ方向を向いて仕事ができるように、みんなで取り組めることをしたい」と社員が積極的にコミュニケーションを図れるような取り組みに着手。感謝の気持ちを手書きで伝えあう「サンクスカード」や毎朝20分間、話をしながら清掃を行う「環境整備」など、社内のイメージを変えたいという思いから、働きやすい明るい会社を目指した。社長就任後も「良い職場づくりが良い人材づくりに繋がる」と社内環境の改善を通じ、人材育成に力を入れる。
人材が必要なのは、ユーザーニーズに合った製品開発や営業活動をする「専門性の高さ」が強みなため。ニーズをくみ取るためには、「人と人とのつながり」が大切と考え、「お客様の喜びが自分の喜びに出来る人を育てていく」と話す。その先には、創業100周年に向けて「タップといえば田野井」と思われるような会社づくりへの熱い思いが見える。

《略歴》
2002年サンタモニカカレッジ インターナショナルビジネス修了後、田野井製作所入社。09年副社長に就任。13年11月社長に就任。東京都出身。37歳。
日本産機新聞 平成26年(2014年)3月25日号
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