2021年9月28日(火)

工作機械の受注、好調

6ヶ月連続1200億円

1面表

車の好転、補助金追い風

 工作機械の受注が好調を維持している。日本工作機械工業会(日工会)の統計によると、内需は6月以降、3カ月連続で400億円超をキープした。特に8月は消費増税前の3月に次ぐ水準。外需も800億円超えが続き、6カ月連続で受注総額が1200億円超を記録している。自動車をはじめユーザー企業が堅調に動いていることに加え、ものづくり補助金や設備投資減税の影響が大きく、中小の投資マインドも改善しているからだ。下期以降もJIMTOFの開催も控えるなど、日工会の花木義麿会長も「不安要素はない」と強気に通している。

 好調を支えているのは、自動車や航空機などの堅調さに加え、ものづくり補助金や3年間限定で100%減価償却ができる設備投資減税だ。花木会長も「6月から8月までの内需の400億円超は補助金と減税の影響が大きい」と分析する。 
これらの諸施策は中小ユーザーの投資マインドの改善にもつながっている。ある工作機械メーカー幹部は「この数年、大手ユーザーの投資だけがけん引役だったが、諸施策のおかげで中小企業の投資意欲も高まっている」と話す。「減税期間中に投資をしなければという中小ユーザーは多い」と言う。4月以降、既に2台の工作機械を導入した50人超の部品メーカーも「仕事は確保できている。競争力を維持するために投資できるタイミングは今しかない」としている。30人の金型メーカーは「今期は事情があって投資しないが、来期には久々に設備投資する予定だ」と話す。

 下期以降についても強気な見方が大半だ。ある大手機械商社幹部は「中小ユーザーの投資は年度末の状況を見て判断することが多い。(投資減税があるので)年度末にかけて黒字化しそうなユーザーは投資に動く」と見ている。また、別の機械商社も「中小ユーザーは増産投資と言うわけではないが、更新需要が増加している」と話しており、総じて明るい。

 一方で、懸念がないわけではない。ある工作機械メーカー幹部は「足元の状況はかなり良い」としながらも「これだけ売れるほど仕事があるのか。杞憂に終わればいいが、バブルにならないか心配だ」と話す。
 
 とはいえ、日工会で3は、通期目標を上方修正はしていないものの、「今の水準を維持できれば1兆4700億円に達する。不安要素もない」(花木会長)と強気な見通しだ。さらに、10月末にはJIMTOFも控える。
 卸商社や販売店もJIMTOF商戦に向け、営業活動にも熱が入っており、下期以降も好調を維持する可能性は高い。

日本産機新聞 平成26年(2014年)9月15日号

[ 分析 ][ 日本産機新聞 ][ 業界分析 ] カテゴリの関連記事

【インタビュー】サイバーダイン 新規事業開発部 中澤 泰士部長

作業負荷低減する装着型サイボーグ 重量物の持ち上げ・下げ時に腰や体にかかる負荷を低減する装着型サイボーグが作業者の安全を守る製品として様々な現場で注目を集めている。装着型サイボーグ「HAL」を手掛けるサイバーダイン(茨城 […]

カネテック マグネットLED電気スタンドの新型

小型・軽量化、作業性向上 カネテック(長野県上田市、0268-24-1111)はこのほど、マグネットLED電気スタンドをモデルチェンジし、発売した(写真)。小型・軽量化、高照度化を図った他、光の拡散を抑える仕様に改良した […]

トラスコ中山 24年に大阪本社を移転

トラスコ中山 24年に大阪本社を移転

トラスコ中山は2024年、大阪本社を大阪市西区新町から同市中央区本町に移転する予定。大阪のオフィスの中心街に移すことで、通勤の利便性向上や、企業の周知度向上、大阪本社の業容拡大につなげる。 移転先は「本町セントラルビル」 […]

トピックス

関連サイト