アイデアを否定しない 「部で市場調査やプロモーションを重ね、ヒットを目指し、考えた新商品の企画を役員に認めてもらい実現すること」。ある商社の商品開発部(仮称)の部長は自らの責務についてそう話す。部の代表者として部下の夢( […]
メーカーが卸商社に望むこと
商品の特長をしっかりと提案し、ユーザーニーズもフィードバックして欲しい―。本紙が機械工具メーカーに「卸商社に望むこと」を聞いたところ、こんな答えが返ってきた。製造業に力強さが戻り、機械工具は需要が回復。メーカーは卸商社に、力を合わせてPR活動や商品開発に取り組み、好転する需要を共に開拓する姿勢を求めている。
国内製造業は昨年来、アベノミクスの効果で輸出企業や大手企業の業績が大幅に回復。機械工具もその影響を受け、需要が上向いている。
こうした受注環境好転のなかで、メーカーがまず挙げるのは、需要の動きをしっかりと捉え、引き合いを受注に結び付けること。
ある工作機器メーカーは「これまでユーザーは設備予算を抑えてきたが、今後は古い機器の更新や新規投資にも動くはず。特に円安で輸出が好調なユーザーの動向はしっかりとつかんで欲しい」という。
ただ、近年、ユーザーの生産効率化や省エネなどの取り組みは高度化し、工具や機械へのニーズは多様化している。そうしたなかでメーカーが望むのは、商品の特長を販売店に的確に売り込める力だ。
ある切削工具メーカーは「取扱商品が増えているのは判るが、商品の特長は把握して欲しい。そのうえで、強い商品やユーザーの分野など販売店それぞれの特性に合わせて、効果的にPRして欲しい」。
別の切削工具メーカーは「ユーザーが工具や機器、機械の総合的な投資効果を判断するケースが増えている。当社の工具だけでなく、他社の工具や機器、周辺機器などトータルで提案する力を磨いてほしい」。
だが一方で、ユーザーニーズをフィードバックしたり、新たな販売チャネルや市場を開拓する力を求める声も。
ある工作機器メーカーは「ユーザーの要望や困り事を販売店から正確に吸い上げて欲しい。ある商社は販売店やユーザーからの情報を分析して、ニッチだが、自動車や航空機部品用の工具開発について助言をくれる。商品開発で力を合わせることができれば積極的に支援できる」。
ある作業工具メーカーでは「成熟商品と思われがちだが新たなユーザー層や販売ルートに探し出すことで販売が伸びるケースも。ある商社の提案で既存以外のルートにキャンペーンをして成功したケースが幾つもある」。
そのほかには「在庫の品揃えを豊富にして、あらゆる引き合いに応える体制に」、「ユーザーや販売店はネット検索で商品を探すことも多い。ネットでのPRも積極的に」など、卸商社としての存在意義の見直しや、環境の変化に柔軟に対応して欲しいとする声もあった。
では逆に卸商社はメーカーに何を望んでいるのか。ある卸商社の社長は「商社の競争力の源は、商品力、組織的な販売施策、営業マンの営業力の3つ。そのうち商品力は言い換えればメーカーの力。メーカーには新たなニーズに応える独自の商品を開発して欲しい。3つの力を高めて社業を発展させたい」。
日本産機新聞 平成26年(2014年)2月5日号
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