「ちょっと図面を見てくれないか」、「もっと削りやすい砥石を知らないか」。顧客から高い信頼を得ている営業が現場に向かうとよくこんな声がかかる。ある販売店ではこうした技術や知見を持つ営業を多く抱えることで、顧客の信頼を得てき […]
ツーリングチーム設置
タンガロイ 木下聡社長
この人に聞く
タンガロイは昨年、工具だけでなくツーリングも含めたシステム全体で最適な加工を提案する「ツーリングチーム」を立ち上げ、加工トータルでのサポート体制を強化している。「いい工具も正しく使ってもらわなければ意味がない。そのためにエンジニアリングを含めたサービスの提供も今後は重要になる」と話す、木下聡社長に狙いや今後の見通しなどを聞いた。

ーツーリングチームはどのような部署でしょうか。
まだ、5人の小さな部隊なので、「何でもやります」というわけにはいかないが、複雑な加工で悩むお客様から頂いた図面をもとに、切削工具だけでなく、最適なツーリングシステムまでを提案する。プログラム作成やシミュレーション、アニメーションなども作成する。5人だが加工に精通した人材を集めた。今後も人材は増やしていきたい。
ーなぜこうしたチームが必要だったのでしょう。
切削加工が高度化しているからだ。5軸や複合など複雑な加工が増加している中で、工具だけではお客様の期待に応えにくいこともある。いい工具も正しく使ってもらわなければ意味がない。それを実現するため、工具メーカーも加工全体を提供するサービスの部分を強化しなければならない。
加工ノウハウの蓄積にもつながります。
ツーリングチームで得られた知見や加工ノウハウは、工具開発にとっても貴重なデータとなる。また、それらをデータベース化できれば、新人の開発者の参考にもなるし、営業も技術や加工データを提示することができる。
ーサービス強化の一方、新製品を発表し続けています。
年末までに40製品を発表できそう。今年はコンセプトの「高生産性」を刃形やコーティングだけでなく、素材でも追求してきた。12月に発売するCVD材種「T9200シリーズ」は高い切削速度を維持し、断続切削もできる。形状や被膜だけでなく、材料開発ができるのも強みの一つだ。
ー景気をどうみますか。
今年は前年比10数%増で終われそうだが、先行きは正直分からない。米中貿易戦争の懸念もあるが、関与できない問題で悩んでも仕方ない。積極的に開発投資を継続し、高生産性をサポートしていくことは変わらない。
日本産機新聞 平成30年(2018年)11月20日号
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