2021年9月27日(月)

オーエスジー 宇宙ゴミ観測衛星の
メインスポンサーに

IDEA OSG 1を囲んで
IDEA OSG 1を囲んで

オーエスジー(石川則男社長)は、世界初の宇宙ゴミ(デブリ)観測衛星「IDEA OSG1」打ち上げのメインスポンサーとして参画する。デブリ観測衛星の開発を進めているASTROSCALE社(本社・シンガポール、岡田光信CEO)と共同で、12月15日に発表した。

「IDEA OSG 1」は九州大学の学生が発案し、ASTROSCALE社が開発・運用する。重さは20㎏。35㎝×35㎝、厚さ20μmのシートに50μm幅の銅線を3,300本プリントしたセンサ(JAXAが開発)2枚を搭載。デブリがセンサにぶつかると銅線の切れ方によってデブリの軌道・大きさなどを計測する。打ち上げロケットはロシアの“ドニエプル”を使用し、今年末打ち上げに向けて開発を進めている。オーエスジーはロケットと観測の連結部分(アダプターフランジ)の加工も担った。

 

連結部の加工も

 

打ち上げ後は地上600~800㎞の軌道を周回し、2年間かけてデブリを観測。ASTROSCALE社はそのデータをもとにデブリの全球マップを作成する。マップは、宇宙船などの設計強度の設定や衝突被害の抑制に活用する。

石川社長が「世界で初めの大きな挑戦のお役に立てれば・・・」と言うように、大沢二朗オーエスジー常務は「6月のパリ航空ショーでASTROSCALE社と出会い、プロジェクトの話に共感した。役員全員が賛同した」と熱い思いを語った。

オーエスジーの提供額は非公表だが「自動車50台から100台分程度」(石川社長)という。

発表会場には宇宙飛行士・山﨑直子氏や演出家・宮本亜門氏も応援に駆け付けた。スペースシャトルで宇宙に滞在した山﨑氏も「デブリが3カ所ぶつかった。もし窓を貫通していたら帰還できなかったかも」とデブリの怖さを語り「是非応援したい」とした。宮本氏も「誰もしていない一歩を踏む。勇気を頂いた。必ずビジネス化できると信じる」と熱く語った。

《宇宙ゴミの話》
宇宙ゴミ(デブリ)とは、古く使わなくなった人工衛星やそれがぶつかって壊れた破片、ロケットの上段、宇宙飛行士がミッション中に遺失した物などなど様々で、地球表面から600~1000㎞の軌道上にある。10㎝を超える大きさの物が2万2千個以上あると言われ、地上から観測が可能。1㎝以上なら1億個以上が大気圏外を秒速7~8㎞で移動しており、その90%はロシア、米国、中国によるもの。1㎝未満ならば衛星に当たっても壊れない設計になっているが、観測ができない1㎝~10㎝の大きさのゴミは、衛星に衝突すると惨事を招きかねない。ゴミが増え続けると宇宙が使えなくなることも考えられる。そこで、危険なゴミを計測・観測し、除去することが宇宙開発の喫緊の課題となっている。

ASTROSCALE社では、大きなデブリを除去する衛星「ADRAS1」も2017年に打ち上げる予定にしている。

日本産機新聞 平成28年(2016年)1月25日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ][ 機械工具業界の出来事 ] カテゴリの関連記事

【インタビュー】サイバーダイン 新規事業開発部 中澤 泰士部長

作業負荷低減する装着型サイボーグ 重量物の持ち上げ・下げ時に腰や体にかかる負荷を低減する装着型サイボーグが作業者の安全を守る製品として様々な現場で注目を集めている。装着型サイボーグ「HAL」を手掛けるサイバーダイン(茨城 […]

カネテック マグネットLED電気スタンドの新型

小型・軽量化、作業性向上 カネテック(長野県上田市、0268-24-1111)はこのほど、マグネットLED電気スタンドをモデルチェンジし、発売した(写真)。小型・軽量化、高照度化を図った他、光の拡散を抑える仕様に改良した […]

トラスコ中山 24年に大阪本社を移転

トラスコ中山 24年に大阪本社を移転

トラスコ中山は2024年、大阪本社を大阪市西区新町から同市中央区本町に移転する予定。大阪のオフィスの中心街に移すことで、通勤の利便性向上や、企業の周知度向上、大阪本社の業容拡大につなげる。 移転先は「本町セントラルビル」 […]

トピックス

関連サイト