2026年5月14日(木)

「製造業向けの拡販強化」 ソフトバンクロボティクス RX&Food営業統括部統括部長 周  聖哲氏に聞く

AMRで工程間の搬送効率化

人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を始め、飲食店向けの配膳・運搬ロボットなどを手掛けるソフトバンクロボティクス(東京都港区)。工場の工程間や物流倉庫などの搬送に最適なAMR(自動搬送ロボット)「PUDU T300」を扱うなど、製造業や物流業界向けの提案を強化している。同社の概要や、製造業向けに拡販する理由、機械工具商チャネルを強化する狙いなどをRX&Food営業統括部の周聖哲統括部長に聞いた。

周 聖哲統括部長

–貴社のロボット販売の概要を教えて下さい。

当社は、2014年にソフトバンクグループのロボティクス事業を担う一社として創業した。創業当初は、「Pepper」の開発を中心に事業を展開。その後、社会や産業ニーズの変化に合わせて事業領域を広げ、21年から飲食店向けの配膳・運搬ロボット、22年からは高密度自動倉庫システム「AutoStore」を扱っている。  24年後半から、AMR「PUDU T300」(Pudu Technology Inc.製)の販売を開始し、販売先の7割ほどが製造業だ。

–工場向けにマーケットを広げた狙いは。

市場の大きさに加え、人手不足で、工程間の搬送などを自動化したいという強いニーズがあった。この数年AMRの技術が進化し、工場の要求に応えられるようになってきた。市場ニーズと技術の進化が合致したタイミングだと言える。さらに、工場は作業が明確なので、効果的な提案ができると考えた。

–具体的には。

飲食店では店員の作業が多岐にわたるため、配膳・運搬ロボットの導入による効果測定や、サービスの質の改善効果を測定するのが難しい。一方、工場は細かく作業が決まっており、ロボット導入によるROI(投資利益率)が明確で、生産性向上へのインパクトが大きい。

–機械工具ルートも拡大しようとしています。

製造業に本格的に参入して、新規顧客の口座開設の難しさなど独特な商習慣があることも分かってきた。流通チャネルを使うことは効果的な販売手法だと考えた。

–販売強化策は。

機械工具販売店の販売工数を減らすために、保守やメンテナンスなどを当社が全面的にサポートする販売手法を始めた。ロボットや自動化のシステム提案をする際、エンジニアリングとの連携が欠かせない。研修施設が必要だったり、在庫のリスクがあったり、時間やコストがかかる。そうした投資やコストが機械工具販売店の負担になっていると思うからだ。

–「PUDU T300」の特長は。

最大積載量300㎏、最小通行幅60㎝と小型で操作性が高い。物理的なマーカーが不要のため、経路のレイアウト変更が迅速にできるほか、マッピングも2〜4時間程度でできるなど、圧倒的に導入しやすい。荷物を直接積載する以外にもリフティング、けん引、自動追尾、パワーアシストなど、多様なモードが選べ、現場に合わせた選択ができる。

–今後の展開は。

「PUDU T300」に限らず、製造業や倉庫業向けで必要な機能を持った製品の扱いを拡大し、2026年度には販売をさらに伸ばしていきたい。

日本産機新聞2026年5月5日号

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