2018年4月20日(金)

機械工具商社9社の第1四半期決算

全社平均で9.7%増

 機械工具商社上場9社の2017年4~6月期の決算(トラスコ中山は1~6月期)が出そろった。全社が前年同期比で増収となり、合計では9.7%増加した。内需は半導体や自動車を中心に幅広い産業で回復が続き、機械や工具の需要が増加。外需も米国やメキシコ、中国などで設備投資が活発だった。通期予想では、ネット通販の好調などを理由にトラスコ中山が上方修正したが、その他の8社は期初見通しを変えていない。

商社決算

自動車と半導体がけん引

 山善が発表した4~6月期決算は、売上高が前年同期比12%増の1130億円、営業利益は28%増の27億円だった。国内外ともに工作機械の受注が高水準で推移したほか、国内では空調関連機器や切削工具などが堅調だった。

 ユアサ商事の売上高も同7%増の943億円となるなど、全社が増収を記録し、好調を維持している。9社の合計売上高は、3868億円と前年同期に比べ、9.7%増加した。

 各社の業績が好調な背景には、まず半導体関連産業が活況に沸いていることが挙げられる。IoT(モノのインターネット)化の拡大や自動車の電動化が進み、半導体の需要が増加。日本半導体製造装置協会によると、17年度の半導体製造装置の販売高は前年度比11%増の1兆7363億円と予測している。

 こうした受注環境によって、装置に組み込まれる直動案内や空圧機器などの販売が伸びた。伝動機器や装置部品などをメーン商材とする日伝では、売上高282億円と前年同期比で17%増加。半導体や電子部品関連の得意先を多く抱える鳥羽洋行では、同26%増の65億円となった。

 もう一つのけん引役となったのが、自動車関連産業だ。日本自動車工業会によると、4~6月期の四輪車の生産台数は、前年同期比9%増の230万台。生産台数の増加に合わせて、切削工具や工作機械などの需要も拡大した。

 切削工具を主力とするNaITOの売上高は、同6%増の113億円、同じく切削工具を強みとする大阪工機は13%増の55億円となった。フルサト工業でも機械工具などの工業機器事業が6%近く増収となった。

 18年3月期の見通しは、トラスコ中山を除く8社が据え置いた。内需は、自動化や省人化などの設備需要は底堅いとみているが、米国や中国など先行きが不透明な海外市場の動向を見極めたいという思いがあるようだ。

 一方で「ネット通販企業向けが想定以上に伸びた。下期も好調さを維持するだろう」(中山哲也社長)と見るトラスコ中山では、期初に立てた通期売上高予想を1880億円から1935億円に上方修正した。

日本産機新聞 平成29年(2017年)8月25日号

金型、回復に力強さ<br>9年ぶり4000億円突破

金型、回復に力強さ
9年ぶり4000億円突破

 金型の回復が力強さを増している。経済産業省の機械統計によると、2017年の生産額は4200億円と9年ぶりに4000億円台を突破した。自動車の生産台数の増加や半導体関連の好調さに加え、一部では国内回帰している金型もあるか […]

京二 中国事業を強化<br>工具や鋳物の取扱拡大

京二 中国事業を強化
工具や鋳物の取扱拡大

18年度に売上6.5億円  京二(東京都新宿区、03・6457・5460、井口宗久社長)は中国ビジネスを拡大する。扱い商品を増やすほか、鋳物部品の供給も始めるなど、中国プロジェクトの売上高を2018年度に前年比22%増の […]

NTN 和歌山に軸受工場<br>IoT、AIで自動化

NTN 和歌山に軸受工場
IoT、AIで自動化

 NTN(大阪市西区、06・6443・5001)は、和歌山県橋本市にラジアル軸受の工場を新設する。自動車の電動化や産業機械業界の回復を背景に需要が高まる低摩擦や長寿命の軸受を生産する。2018年7月に着工し19年6月に量 […]

トピックス

関連サイト