2017年7月28日(金)

長谷川工業の1日100台売れる脚立「脚軽」
長谷川義高副社長に聞く ヒットのカギ

長谷川工業 長谷川義高副社長
長谷川工業 長谷川義高副社長

ヒットのカギは「ありそうでなかった」

長谷川工業の「脚軽」
脚軽
 長谷川工業が2012年末に発売した、軽くて丈夫な脚立「脚軽(あしがる)」シリーズが4年半で16万台の販売を記録した。1日100台以上売れた計算となり、今も売れ続けている。ベストセラーになった理由は何か。開発を主導した長谷川義高副社長に聞いた。

―開発に至った経緯は。
 「元々『軽くて丈夫な脚立が欲しい』という声は多かった。一方で、安全性を追求すると重くなるという課題もあった。その意識を変え、シンプルに顧客の声に応えようと試みたのがきっかけ」。

―3割の軽量化に成功しました。
 「脚立ははしごとしても使えるのが当たり前だったが、調査すると10回に1回程度しか、はしごとして使用していないこともわかった。ならば、軽さを求めるために脚立のみでいこうと判断した。引き算の開発といえるかもしれない」。

―黒色も出すなどデザインや商品名も独創的です。
 「デザインにはこだわった。なぜなら手にとってもらわないと良さが伝えられないから。もちろん、デザインには機能性も含まれる。人が触れる部分は全てRがついており、服が引っかからず、片手で畳めるようワンタッチバーも採用した」。
 「商品名もこだわった。職人さんに誇りを持って使ってもらえるようなカッコいい名前にした」。

―ここまでヒットしたのはなぜでしょう。
 「ヒットのカギは『ありそうでなかったもの』だと思う。脚軽はまさに軽くて丈夫というありそうでなかったから売れたと思う。脚軽だけの製品発表会も開催し、露出を高めるため、販売店にのぼりを置いてもらう『脚軽ショップ』も設置した。職人が聞く時間帯にラジオCMの出稿なども奏功したと思う」。

―デザインを強化するメーカーが増えています。
 「当社に『魅せる脚立』というコンセプトの製品で『ルカーノ』がある。これは、椅子などの代用ではなく、安全のために脚立を使ってもらいたいからデザインを重視した。デザインは見栄えのように思われているが、結局は問題解決だと思う」。

―今後については。
 「当社のコンセプトは安心安全な商品づくり。性能とデザインを付加し、誰がみても『ハセガワらしい』とわかるものをつくっていきたい」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)6月25日号

[ インタビュー ][ メーカー ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

オーエスジー 衛星事業の出資に参加<br>20年に量産化目指す

オーエスジー 衛星事業の出資に参加
20年に量産化目指す

 オーエスジー(石川則男社長)は、宇宙ゴミ(スペースデブリ)除去サービスの開発に取り組むアストロスケール社(岡田光信CEO、本社・シンガポール)にANAホールディングスなどと共に総額2千5百万ドル(約28億円)にのぼる出 […]

【事業方針】三菱日立ツール<br>東南アジア、韓国、台湾で拡販

【事業方針】三菱日立ツール
東南アジア、韓国、台湾で拡販

2工場の設備拡充  三菱日立ツールは6月14日から3日間、東京、名古屋、大阪で国内の有力代理店・販売店を集め、営業概況や新商品紹介などを発表する「三菱日立ツール報告会」を開いた。この春に策定した新ブランドを紹介したほか、 […]

【事業方針】三共精機<br>グループ戦略で迅速に対応 海外展開も

【事業方針】三共精機
グループ戦略で迅速に対応 海外展開も

 三共精機(京都市南区、075・681・5711)は6月2日、フォーチュンガーデン京都(京都市中京区)で主な仕入先など30社を集め、大手ユーザーを中心とする営業体制のグループ化など組織体制の変更やシステム事業、海外展開な […]

トピックス

関連サイト