2018年4月20日(金)

長谷川工業の1日100台売れる脚立「脚軽」
長谷川義高副社長に聞く ヒットのカギ

長谷川工業 長谷川義高副社長
長谷川工業 長谷川義高副社長

ヒットのカギは「ありそうでなかった」

長谷川工業の「脚軽」
脚軽
 長谷川工業が2012年末に発売した、軽くて丈夫な脚立「脚軽(あしがる)」シリーズが4年半で16万台の販売を記録した。1日100台以上売れた計算となり、今も売れ続けている。ベストセラーになった理由は何か。開発を主導した長谷川義高副社長に聞いた。

―開発に至った経緯は。
 「元々『軽くて丈夫な脚立が欲しい』という声は多かった。一方で、安全性を追求すると重くなるという課題もあった。その意識を変え、シンプルに顧客の声に応えようと試みたのがきっかけ」。

―3割の軽量化に成功しました。
 「脚立ははしごとしても使えるのが当たり前だったが、調査すると10回に1回程度しか、はしごとして使用していないこともわかった。ならば、軽さを求めるために脚立のみでいこうと判断した。引き算の開発といえるかもしれない」。

―黒色も出すなどデザインや商品名も独創的です。
 「デザインにはこだわった。なぜなら手にとってもらわないと良さが伝えられないから。もちろん、デザインには機能性も含まれる。人が触れる部分は全てRがついており、服が引っかからず、片手で畳めるようワンタッチバーも採用した」。
 「商品名もこだわった。職人さんに誇りを持って使ってもらえるようなカッコいい名前にした」。

―ここまでヒットしたのはなぜでしょう。
 「ヒットのカギは『ありそうでなかったもの』だと思う。脚軽はまさに軽くて丈夫というありそうでなかったから売れたと思う。脚軽だけの製品発表会も開催し、露出を高めるため、販売店にのぼりを置いてもらう『脚軽ショップ』も設置した。職人が聞く時間帯にラジオCMの出稿なども奏功したと思う」。

―デザインを強化するメーカーが増えています。
 「当社に『魅せる脚立』というコンセプトの製品で『ルカーノ』がある。これは、椅子などの代用ではなく、安全のために脚立を使ってもらいたいからデザインを重視した。デザインは見栄えのように思われているが、結局は問題解決だと思う」。

―今後については。
 「当社のコンセプトは安心安全な商品づくり。性能とデザインを付加し、誰がみても『ハセガワらしい』とわかるものをつくっていきたい」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)6月25日号

[ インタビュー ][ メーカー ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

金型、回復に力強さ<br>9年ぶり4000億円突破

金型、回復に力強さ
9年ぶり4000億円突破

 金型の回復が力強さを増している。経済産業省の機械統計によると、2017年の生産額は4200億円と9年ぶりに4000億円台を突破した。自動車の生産台数の増加や半導体関連の好調さに加え、一部では国内回帰している金型もあるか […]

京二 中国事業を強化<br>工具や鋳物の取扱拡大

京二 中国事業を強化
工具や鋳物の取扱拡大

18年度に売上6.5億円  京二(東京都新宿区、03・6457・5460、井口宗久社長)は中国ビジネスを拡大する。扱い商品を増やすほか、鋳物部品の供給も始めるなど、中国プロジェクトの売上高を2018年度に前年比22%増の […]

NTN 和歌山に軸受工場<br>IoT、AIで自動化

NTN 和歌山に軸受工場
IoT、AIで自動化

 NTN(大阪市西区、06・6443・5001)は、和歌山県橋本市にラジアル軸受の工場を新設する。自動車の電動化や産業機械業界の回復を背景に需要が高まる低摩擦や長寿命の軸受を生産する。2018年7月に着工し19年6月に量 […]

トピックス

関連サイト