2026年10月10日(土)

タンガロイ 開発者に聞く

工具を褒められることに喜び

阿曽 孝洋氏(切削工具開発部 転削工具開発グループ)

 タンガロイは昨春から倍速切削のコンセプトを掲げ「TUNGFORCE」の拡販キャンペーンを実施してきた。その中でも、よく売れた一つが日本機械工具工業会の技術功績賞を受賞した直角肩削りカッタ「タング・トライ」だ。昨秋のJIMTOF2016でも注目を集めた。開発担当の阿曽孝洋氏に強みや製品に込めた思いなどを聞いた。

タング・トライを開発

逃げ面工夫し倍速切削

阿曽孝洋氏
 2011年タンガロイ入社。学生時代はメカトロニクスの研究に従事。27歳。
―「タング・トライ」の特長は。
 「経済性を重視した3コーナインサートと、耐ビビりを実現し、高精度な直角肩削りができること。ビビりを抑え、加工条件を上げられるので、お客様から『削れる』と評価を頂けたのだと思う。また、TUNGFORCEのコンセプトの倍速切削を実際に体感できる製品の一つだと思う」。

―評価を得たのはどの部分でしょう。
 「切れ刃や不等ピッチ形状など様々あるが、特にビビりを抑えるためにインサートの逃げ面に工夫を凝らした。逃げ面を4段で構成するなど新しい形状を採用し、既存の製品の倍以上の加工条件を設定できるところが評価されたと思う」。

―開発で苦労したことは。
 「三角形のインサートでは精度の高いクランプが難しいなど問題点も多かった。そこで何度も形状変更したり、解析をかけたり時間がかかった」。

―うれしかったことは。
 「タング・トライに限らず、『いい工具だね』とほめられることが何よりうれしい。自信作が売れるとは限らないが、売れている製品は必ず良い製品だと思う。つまり『売れた』という結果は、工具をほめられたことと同じなので、何よりうれしかった」。

―今後どんな工具を作りたいか。
 「例えば『航空機部品加工ならタンガロイだ』とブランドイメージを構築できるような常識を覆す突き抜けた製品を作りたいですね」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)1月15日号

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