2025年12月1日(月)

PVDの新型炉を開発 本社工場に導入<トーヨーエイテック>

低温TiC高品質実現

・抵シ搾シ・jpg[1]

トーヨーエイテック(広島市西区、本郷義昭社長)はこのほど、プレス金型、冷間圧造用工具、圧入ダイスなどの耐摩耗性、凝着防止に欠かせないPVD(物理的蒸着法)の新型炉を独自技術で開発し、本社工場に導入した。同社は、新型PVD炉を戦略商品と位置付け「低温TiC」(炭化チタン)のさらなる高品質・高性能化に向けて新たな市場開拓を始めた。
 新型炉は、大型のアーク式イオンプレーティングのPVD炉TF-778N型で、同社は2008年に同形式の小型PVD炉TF-744を自社開発し、本社工場に導入。翌2009年には同形式の大型炉TF-778を同社東京工場に導入し、「低温TiC」はじめPVDコーティングの拡販を進めている。
 今回の新型炉開発と導入は、TF-778を全面的に刷新し、従来以上の高品質・高性能な膜を提供できる炉を新たに開発することで商品力のさらなる強化を図るのがねらい。同社は、今年度中に東京工場(埼玉県深谷市)にも導入を計画している。
 新型炉の主な特長は、高品質・高性能な膜の生成と新膜の生成が期待できる。特に、膜の結晶構造が最適化されることで、高硬度と高靱性を両立でき、成膜時のドロップレット(被膜原料であるターゲットにアーク放電する際、局所的にターゲットが液状化し、それが固体化しながら飛散することで、コーティングされる加工物に付着する表面処理事業の売上高を、現状(今期)の27億円から中期的には30億円を超す事業に成長させる予定。

日本産機新聞 平成26年(2014年)4月25日号

[ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

2025国際ロボット展 過去最多の出展者で産業ロボのやAIの新技術が一堂 

15万人以上の来場者見込む 世界最大規模のロボットの専門展示会「2025国際ロボット展」(主催日本ロボット工業会・日刊工業新聞社)が12月3日に東京ビッグサイトで開幕する。出展者数は673社・団体と過去最多の規模で、来場 […]

注目9社の出展製品【2025国際ロボット展】

国内外からロボット関連企業・団体が一堂に会する国際ロボット展では製造業や建設業を支える最先端のスマートプロダクションロボット(産業用ロボット)をはじめ、ロボットにAMRや多様な装置を組み合わせたロボットシステムによる現場 […]

帝国チャック 寺坂  創介社長インタビュー「創業100年の想い」

NC旋盤用チャック、研削盤のダイヤフラムチャック、マシニングセンタのシリンダ内蔵チャックなど最高の機能と品質を持ち併せた特殊仕様『デザインチャック』を手掛ける帝国チャック(大阪府八尾市)は創業100周年を迎えた。自動車を […]

トピックス

関連サイト