2025年4月24日(木)

北越工業 「AIRMAN」に社名変更

北越工業(新潟県燕市、0256・93・5571)は4月1日、社名を製品ブランドと同じ「AIRMAN(エアマン)」に変更した。新たな社名のもと、成長に向けた投資を行い、社会環境や顧客の変化に対応しながら事業を拡大していく。2030年度までに売上高700億円を目指す長期ビジョンを掲げる。昨年2月に就任した佐藤豪一社長に社名変更の狙いや思い、今後の展開などを聞いた。
 

ブランド力の強化、認知度向上

オーナー家の出身。これまでのキャリアを振り返って

祖父が5代目、父が8代目の社長を務めた。いずれは会社を背負う覚悟で入社した。営業、生産管理、経営企画、管理部門と一通り業務を経験したが、特に印象に残っているのがメンテナンス子会社、エーエスシー(埼玉県八潮市)の社長時代。従来の慣習にとらわれない思い切った人事配置を行い、組織の変革に取り組んだほか、定額化したメンテナンスサービスも開始した。自らの責任のもと、こうした挑戦ができたのは非常に良い経験だった。

4月に社名変更した。その狙いは

ブランド名と社名を統一し、ブランド力のさらなる強化を図り、グローバルでの認知度を向上するというのが大きな狙い。若い世代にも当社を知ってもらい、将来への人材確保につなげたいという思いがある。

ブランドはいつから。

1952年に当時社長だった祖父が考案し、採用した。羽根のようなマークはレシプロコンプレッサの本体を模しており、本来はその背景に波が描かれていた。“海を越え、世界に羽ばたく企業にしたい”という思いが込められいる。

佐藤  豪一社長

2030年度までに現状の約1・25倍となる売上高700億円を目指す。

具体的な戦略は大きく2つ。一つはエンジンコンプレッサや発電機のグローバル市場開拓。もう一つがモータコンプレッサの国内シェア拡大だ。特にモータコンプレッサは、修理やメンテナンスといったアフターサービスも含めたトータルでの収益力向上を目指している。

そのためには機械工具商の方々と連携できる仕組みが必要だと考える。時代に合わせた技術を活用し、顧客の稼働状況や日々の変化が確認できるような機能を検討している。

世界的に脱炭素化の動きが進む。

未来を見据えた投資も実施していく。その一つがサステナブルな燃料として期待されている水素を使用した次世代製品。当社は23年に水素専焼エンジンコンプレッサおよび水素燃料電池式発電装置、24年に水素専焼エンジン発電機などを開発した。水素社会の到来に向けて準備を進めている。本社工場に水素関連製品の専用試験室の建設も予定している。協力企業との連携強化を図り、開発の推進、技術レベルの向上を目指していきたい。

どんな企業を目指すか。

上から下まで風通しの良い会社に進化させていきたい。誰もが意見を言いやすい雰囲気をつくることで、より建設的な意見も出やすくなると思う。トップダウンとボトムアップが上手く融合した会社を目指す。それによって、新しい価値を創造し、世界シェアの拡大が狙える会社に成長させていきたい。

さとう・ごういち

1971年生まれ、新潟県出身。大学卒業後、専門商社を経て、98年に北越工業入社。営業や生産管理を経て、2014年にメンテナンス子会社のエーエスシー社長に就任。21年取締役に就任し、管理本部長兼経営企画グループ長を務めた。24年に社長に就任し、現在に至る。趣味はギター演奏、座右の銘は猪突猛進。

日本産機新聞4月5日号

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