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FingerVision 濃野 友紀社長「北米市場でイニシアチブ」【この人に聞く2026】
「フィジカルAI」追い風に、躍進
カメラによる画像情報から触覚を再現する「視触覚センサ」を内蔵したロボットハンドがコア技術のFingerVision(東京都江東区)。同社の濃野友紀社長は、北米市場での拡販に向けた体制強化を掲げる。AI(人工知能)の進展を背景に自動化ニーズが高まる同市場を次の成長軸に位置付け、急速に進化するフィジカルAIとの高い親和性も武器に事業拡大を加速させる考えだ。

–北米での市場開拓を目指す理由は。
マーケットの規模が大きく、自動化・省人化へのインセンティブも強いためだ。AIの発展でアメリカでは現場作業者、いわゆるブルーカラーの賃金もどんどん上昇している。その結果、実作業の領域では自動化・省人化ニーズが一段と高まっている。
アジアでも自動化の動きはあるが、人件費との比較で投資単価は抑制されやすい。一方でアメリカは投資余力導入規模が大きく、意思決定が早い。こうした市場特性を踏まえて最もリソースを投下すべき本命市場と位置付けている。
現地法人の設立や販売拠点の開設、人材採用の強化を進める計画だ。ここから一気にギアを上げ、年内にも北米市場にコミットする体制を作る。
–視触覚技術はアメリカでも通用すると。
触覚領域の技術はファクトリーオートメーションの分野で高い信頼性が求められるが、工場等の現場で競合製品が実装されている例はない。
その点、当社は現場実装を前提に技術を磨いてきた。単なる要素技術ではなく、「とにかく現場で使われている」という実績の蓄積が差別化につながるとみている。

–日本とアメリカで戦略は変わるか。
大きく変わるだろう。アメリカは意思決定のスピードが絶対的に速く、レファレンス(導入実績)を確立できれば一気に展開が進む。
レファレンスには実績そのものに加え、信頼できる販売・保守パートナーの存在や、日系企業の現地工場での導入なども含まれる。
–フィジカルAIの潮流をどう見る。
2025年のCESでジェンスン・フアン氏(NVIDIA CEO)がフィジカルAIの概念を提唱したことで、AIやロボットに対する世間的な認識は大きく変化した。日本は1年遅れの2026年から変化が見られるようになった。
ロボット技術の中で「ハンド」は付加価値が大きく難易度が高い、という当社が取り組んできた内容自体は変わらないが、視触覚センサの価値に対する理解が進み、事業環境は追い風にある。従来は用途が見えにくかった領域でも、AIのためのデータとして評価されやすくなった。

–どのようにアプローチしていくか。
一つは現場で稼働するロボットからのデータ収集だ。視触覚センサで得ることができる画像情報は、物体との接触や状態変化を捉える高付加価値なデータソースとなる。
もう一つは模倣学習。ロボットが取得する触覚情報をオペレーター側にフィードバックできれば、操作精度は大きく向上する。現在の模倣学習のインプットは画像情報が中心だが、そこに視触覚データを組み合わせることで、AIの学習精度もさらに高めることが可能になる。
–現在は直販体制がメインだが、拡販に向けて商社など販売パートナーとの連携も欠かせない。
機能面での安定や実績の蓄積と需要の高まりもあって、商社にとっても売りやすい商材になってきた。だから「これから一緒に数を追い求めて、需要を掴みにいきましょう」ということを伝えたい。
新しい技術を目利きして、投資してみることが商社の競争力につながると考える。売れ筋商品になったものはどの商社も扱いたいのは当然で、そうすると価格勝負の消耗戦に陥るためだ。新しい技術を一緒に育てる、世の中に送り出していくということをフラットにできる会社がもう少し出てきてもいいんじゃないか。我々にとっても創業間もない時から一緒に汗をかいたパートナーとの絆はどうしたって強くなる。
–設立から5年が経ちグロース期に突入した。目指す企業像は。
スタートアップなので中長期的なビジョンも重視しつつ、目先の課題に目を向ける必要がある。今後は人員や拠点の拡大に伴う成長痛をうまく乗り越えていきたい。そのためにも情報の透明化を進め、属人化の解消やナレッジの蓄積をして、社員一人ひとりが能力を遺憾無く発揮できる組織を目指す。
フィンガービジョンが社会に対して果たすべき目標を山頂に例えたら、現状は1%にも達していない。マーケットからの期待値は高まり、ニーズも次々と顕在化している。やるべきこと、やれることはまだまだある。

1982年、岡山県出身。2007年、名古屋大学大学院工学研究科修了。同年、NTTデータ入社。12年、電通コンサルティング、15年にボストン・コンサルティング・グループを経て、21年にFingerVisionを創業。好きな言葉は「志」。趣味はフットサルと山登り。
日本産機新聞2026年5月5日号
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