工作機械の市場開拓も 昨年を振り返って。 工作機械やロボットなどFA関連の設備投資は低迷したが、昨年後半は半導体産業でAIやHPC向けの先端半導体向け設備が上向き、日本にも好影響で、今年上半期の売上は前年同期比20%増と […]
山善 岸田 貢司社長「プロアクティブに価値創造」【特集:商社トップインタビュー】
人手不足や自動車の電動化など、製造業を取り巻く環境は大きく変化している。時代の変遷に対応し、販売店やユーザーをサポートするため、卸商社は独自の戦略を強化する。新商材の開拓やコト売り、デジタルツール活用や社内体制の改革など各社で事業戦略の違いが鮮明になってきている。卸商社各社の戦略や具体的な取り組み、それに注力する背景などをトップにインタビューし、その考えを読み解く。
商機は常に現場にあり

新中期経営計画を策定。
「PROACTIVE YAMAZEN 2027」(2025~27年度)がスタートした。価値創造期と位置付ける。「心ある専門商社」「技ある専門商社」を目指す。
28年3月期は、売上高6000億円、営業利益160億円、ROE8・0%を目指す。M&Aを含め、国内外問わず成長ドライバーに躊躇なく投資する。今期(26年3月期)の目標は、売上高5300億円(過去最高)。
その戦略は。
まず、価値創造の深化。専門領域を深化し、エンジニアリング機能を拡充する。2つ目は、グローバル展開の加速。海外事業を一体化し経営の現地化を進める。3つ目は、営業活動の高度化。固定観念にとらわれない市場開拓、現実的なDXだ。4つ目は経営基盤の強化。ICT本部を新設し、価値を生み出すデジタル戦略で、成長ループをつくる。5つ目は、サステナビリティ経営の強化だ。
生産財事業の取り組みは。
機械事業部は、半導体、医療、航空宇宙といった成長産業の市場開拓。産業ソリューション事業部は、仕入先様との商品開発を強化。また、「ものづくり研究所」を立ち上げ、新商品紹介、導入事例、業界トピックスを総合的に発信する。ツール&エンジニアリング事業部は、輸送、造船・鉄道、半導体製造装置など新規市場開拓。専門性を活かした課題解決力で価値を提供し、技術営業によるトータル提案を強化する。BtoBサイト「テライド」も推進する。
サブスク型SaaSプラットフォーム「ゲンバト」を昨年発表した。中小企業のものづくりをサポートする。ヤマゼンロジスティクスは、「ロジライズ」に名前を変えた。当社取扱商品に加え、仕入先メーカー様や同業の機械工具商様の商品も配送させて頂く。
どてらい市が誕生50年。
盛りだくさんの企画で、日本のものづくりを盛り上げたい。「商機は常に現場にあり」だ。
日本産機新聞 2025年7月20日号
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