2024年2月23日(金)

時価総額で見る業界の力

 売上高、粗利益、営業利益—。経営指標は多々あるが、上場企業にとって時価総額も重要な一つ。市場からの期待値を示す指標だからだ。機械工具上場商社8社合計の時価総額の推移をみると、過去7年で倍増し、市場からの期待を高めてきた。一方、同じ機械工具を扱うネット通販2社の同期間での伸びは6倍超。この差は大きいが、逆に言えば械工具業界は成長の余地が大きいということ。時価総額が企業力の全てではないが、採用や資金調達などで有利になることが多く、上場企業にとって時価総額を高めることも重要になっている。

成長の余地は大きく

 株価×発行株式数で表される時価総額は上場企業にとって、重要な経営指標の一つ。会社の規模を示すともに、市場からの評価や、将来的な成長の期待値を示す指標だからだ。では、機械工具業界の市場からの期待値はどうだろうか。

 決算短信などから比較可能な機械工具上場商社8社の過去7年の時価総額の推移を調べた。7年前は東日本大震災の影響から回復途中にあって、日経平均が12週連続で上がるなど、株価が上昇傾向にあった時期。その13年期末の8社合計の時価総額は2380億円だったが、昨年12月末には5115億円と倍増した。製造業を支えるインフラとして機能が市場に認められた証拠と言える。

 一方、同じ機械工具を扱いながら、時価総額を伸ばしたのがネット通販の2社。両社合わせた20年末の時価総額は2兆2667億円と7年間で6倍超にまで伸ばした。ネット株として市場の注目が高く、流動性が高いなど理由は様々だが、市場から期待が高いことは間違いない。

 同じ商品を扱いながら、大きな差があるのは、逆に言えば時価総額の面で、機械工具業界は潜在的な成長の余地が大きいということでもある。もちろん、株価の上下に左右される部分が多い時価総額は企業力の全てではない。しかし、時価総額が大きいと、資金調達をしやすかったり、人材を採用し易かったり利点は多い。成長の余地が大きいからこそ、各社それぞれの方法で、露出を高めるなどして、売上だけでなく、時価総額を高めていくことも重要になっている。

日本産機新聞 2021年2月5日

[ 分析 ][ 日本産機新聞 ][ 業界分析 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト