2021年3月5日(金)

商社トップ 年頭の抱負
混沌の時代に挑む

「成長分野への取り組みに力」

「過去の延長線上の発想捨てる」

 2017年がスタートし、機械工具商社のトップが年頭の挨拶で今年の抱負を語った。多くのトップは、変化が激しく混沌とする時代を勝ち抜くため、新たな事業への取り組みを課題に掲げる。成長市場開拓や提案力強化、顧客の深耕営業などに果敢に挑み、競争力をより一段と磨く戦略を打ち出している。

 工作機械は昨年、好調の指標となる月の受注1000億円の水準を維持したものの、円高進行や中国経済の減速などを背景に、年間1兆2000億円台にとどまった。切削工具や工作機器もリーマン・ショック以降、回復し続けてきたが、横ばいになりつつある。

 グローバル化が進み、トランプ次期米大統領の経済政策や英国のEU離脱による影響が今後、日本の機械工具業界にも波紋を広げかねない環境の中で、「国内景気の先行きが非常に読みづらい状況が続いている」(NaITO・坂井俊司社長)と変化する経営環境への対応力を高めることが必要と強調した。

 その具体的な策として、「コア事業と成長三分野(海外、環境エネルギー、国土強靭化対応)への取組みに注力する」(ユアサ商事・佐藤悦郎社長)、「基本であるお客様満足度重視を徹底し足腰の強い会社を目指す」(杉本商事・杉本正広社長)と成長市場の開拓や顧客へのサービス力の強化に取り組む姿勢を示した。

 またその一方で、「基幹システムを刷新、営業所を開設した。それらを軌道に乗せ、成長につなげたい」(コノエ・河野裕社長)、「セキュリティ・ビジネス関連の会社に出資した。当社のセキュリティ部門の強化が主目的だが全く異なる発想や視点、ノウハウを有する人材にも大きな魅力を感じている」(ジーネット・古里龍平社長)と設備投資による経営基盤を強化したり、業界外部企業とのつながりで新たな事業への広がりを期待する声もあった。

 変化の時代を勝ち抜くための指針としては、「社員一人ひとりが自らの役割を果たし『何事もやり遂げる』という強い信念を持ち、新たな時代を切り拓く」(山善・中田繞社長)、「斬新な発想を生み出すには、過去の延長線上の発想を捨てねばならない」(トラスコ中山・中山哲也社長)、「感性や知性のバランスを取って、後の世でも正しいと思われる決断をいつの時代もしていきたい」(テヅカ・三橋誠社長)と成功への弛まぬ努力や飽くなき改革が大切と語った。

日本産機新聞 平成29年(2017年)1月15日号

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