2026年1月7日(水)

機械工具商社上場9社の2016年3月期決算

全社が増収

補助金が需要喚起 機械大幅に伸び

 機械工具上場商社の2016年3月期決算が出そろった。補助金効果で機械が大幅に伸び、機器や工具もけん引される形で堅調に推移。自動化投資も好調だったほか、物流投資や海外事業、ネット向けの強化など、それぞれの戦略が奏功し、全社が増収を確保した。17年通期は、温度差はあるものの、全社合計の売上高では微増を見込んでおり、全体として16年並みを維持しそうだ。

決算

海外、ネット向け開拓

 16年3月期の期初は省エネ補助金などが後押しとなり、工作機械が好調を維持した。期末になっても「思ったより反動が少なかった」(工作機械メーカー幹部)ため、工作機械を扱う商社は売上を伸ばした。ユアサ商事の工作機械部門の売上高は1167億円(前年同期比9・9%増)、山善の同部門は817億円(同25・9%増)、フルサト工業の機械設備部門も204億円(同22・8%増)となった。

 機械にけん引され、ツーリングなどの機器や切削工具も堅調を維持。大阪工機は売上高215億円と8・5%増やし、NaITOもツーリングなどが好調で434億円と6・5%伸ばした。

 自動化や省力化などのFA投資も拡大。鳥羽洋行は期中で上方修正するなど、売上高228億円と約2割増やした。日伝も売上高を7・5%アップさせ、初めて1000億円超えとなる1015億円を記録した。

 近年増加するネット通販向けで伸ばすのがトラスコ中山。16年第一四半期決算のeビジネスルートの売上高は46億円と26・2%増やしており、通期でも173億円を見込んでいる。

 景況に関係なく、各社それぞれの戦略を進め、競争力強化を図っている。近年目立つのが物流投資だ。トラスコ中山は継続的に投資しているほか、山善、ユアサ商事や日伝も物流拠点の統合や新設を実施した。

 技術提案力アップもトレンドで、大阪工機や日伝は技術センターを設けるなど技術サポートを充実。杉本商事は子会社化したスギモトとの相乗強化を図るほか、地域密着やロボットや計測などの新商品開発、海外展開など各社独自のやり方で特長を伸ばしている。

 通期では為替や政治不安など不透明さを強調する声は多く、マイナス予想の企業も。だが17年3月期の全社合計売上高(トラスコ中山は12月期で試算)は1兆4152億円と同期比で2・4%のアップを見込むなど16年並みは維持しそうだ。

日本産機新聞 平成28年(2016年)5月15日号

どうなる2026年 メーカー5社新春座談会(前半)

人手不足や高齢化に商機 2025年の国内経済は自動車産業の回復の遅れや半導体市場の低迷などで厳しい局面が続いた。その中、製造現場は人手不足・技術者の高齢化が大きな課題となっており、現場の自動化/省人化、環境改善、技能伝承 […]

構造の変化に挑む年

「好きな言葉はいくつかあるが、今回『正々堂々』を掲げたのは私の生き方であるからです。進むべき道に迷ったときこそ、より積極的で、より困難な方を選ぶ。そして、物事を判断する際には、ただ一つの『本質』を見極めることを何より大切 […]

情報は未来を描くツール【現場考】

共有で終わらせず、先を考える 自分が所属する部や課、ひいては会社がどのような方向に進むのかという未来予想図を描くことは管理職の重要な業務の一つだ。ただ、これだけ先が読めない時代に未来を描き切るのは簡単なことではない。ある […]

トピックス

関連サイト