機械工具や鋼材を扱う精工産業は昨年7月、ユーザーの測定業務を請け負う「計測技術室」を開設し、測定や検査分野を強化している。同事業を立ち上げた鈴木浩司常務取締役は「測定や検査業務のニーズの変化を感じる」と話す。自動化や効率 […]
自己変革の経験を糧に【現場考】
失敗から学ばせる/的確に指導できる管理者
部下に的確に指導できる営業の管理者がいる。取引先に信頼されるために徹底すべきこと。ミスによる取引先への損失を最小限に抑える方法。新規顧客を開拓する方法とセオリー。そうした営業で持つべき知識や知恵を教えることができる。
その多くは、「下積み時代に営業のあらゆることに正面から向き合い、チャレンジし成功も失敗も経験している。そしてその経験から学び、能力を高め、改善できるように自己変革を重ねている」。ある商社の社長はそう話す。
多くの実体験があるから様々なシチュエーションで解決までのプロセスを知っている。部下が困り、足踏みしている理由は何か。その解決方法は。類似する過去の経験をもとに、どのように指導すれば解決に導けるかがわかる。
成功よりも失敗から多くを学べることも知っている。失敗を認め、他者に教わり、考えることで進歩する。だから失敗を咎めない。むしろ貴重な失敗をうやむやに終わ
らせず、解決までの道のりを考えさせ体験させる。結果、部下は成長する。
逆に営業における体験の少ない管理者は、解決までのプロセスをクリアにイメージできるシチュエーションに乏しい。未経験の課題は、部下が困っている原因も、解決方法もわからない。解決までの手順を体系的に指導できない。
失敗の経験も少なく、失敗をネガティブに捉えることが多い。それゆえ部下が失敗しにくいことしかやらせず、様々な経験のチャンスを減らし、失敗から学ぶ機会を奪う。失敗を良しとしないため、部下は委縮しチャレンジしない。
商社の社長は管理職を選ぶうえで、「様々な体験に基づく自己変革の経験の豊富さを基準のひとつにしている」。そのため営業成績の成長の推移などよりも、成功や失敗から学んだことによる人格的な成長をみているという。
日本産機新聞2026年3月5日号
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