2026年10月16日(金)

この人に聞く2015
東京精密 吉田 均社長

測定で生産性向上

設備監視の自動化も

東京精密 吉田均社長_R

 「測定機器は生産財のひとつ」と話すのは今年4月、社長に就任した吉田均氏。2014年度、計測機器事業の売上高は過去最高を更新し、自動車を中心に需要は高い。好調な受注環境のなか、「非接触」と「自動化対応」を次世代技術の柱とし、測定から生産性の向上に寄与する提案をしていく。

 一昔前なら、測定機器は、工作機械などと違い、直接お金を生まないものとして、投資に踏み切る会社は多くなかった。しかし、「要求精度はどんどん上がり、品質保証や安定した加工といった加工機とは違う付加価値を生むものとしてユーザーの考え方も変わってきた」と需要は年々増加しているという。

 同社の計測機器事業は昨年度、過去最高の売上高262億円となり、受注環境は好調だ。とくに国内では、ものづくり補助金や100%減価償却できる税制などの政策により投資マインドは上向きつつある。なかでも、自動車や航空機など大型のワークを高精度に測る門型3次元測定機や工作機械向けマシンコントロールゲージが大きく伸び、今年以降も堅調に推移すると見込む。

 足元の受注環境が好調のなか、次世代への取り組みとして「非接触」と「自動化対応」を挙げる。光学技術の精度が上がり、カメラやレーザーを使った非接触式の測定技術が実用的な水準まで進歩した。同社では、白色干渉計の技術を応用した3次元表面粗さ測定機やレーザーセンサを開発。測定時間の短縮や今まで測れなかったものを測定するなどあらゆるニーズに対応する。

 また、工場のあらゆる設備をネットワークで繋ぐ「IoT」など、「ワークだけでなく、設備を測るニーズもある」と測定の求められる範囲は広がっている。センサなどの測定機器を使って、稼働中の設備を監視し、異変時に停止させたり、資材の発注など生産ラインを全て自動でコントロールできる。

 こうした製造業の新しい動きを見据えた技術開発に力を入れつつ、「いかに顧客満足度を高められるかが重要」と提案力とサービス網の強化にも注力する。それぞれの営業がユーザー視点で考え、ニーズを引き出し、最適な提案ができる体制を整えていく。

 高い測定技術力とサービス体制で、製造業のさらなる進歩を支える。



プロフィール
 1983年明治大学工学部卒業後、東京精密入社。2002年東京精密計測社執行役員、05年取締役、07年計測社社長、11年代表取締役、15年4月から現職。茨城県出身。

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