2024年4月26日(金)

ジーネット、自社ブランドの洗浄クイル

切屑を自動で掃除

B.MC用洗浄クイル。_R
洗浄クイル

 ジーネットはこのほど、オリジナルブランド「ギガ・セレクション」の新アイテムとしてマシニングセンタ用洗浄クイルの発売を始めた。
 BT用、HSK用に対応し、値段は、BT30が6万2000円、BT40が6万2300円、BT50が7万8700円などで、毎日、切り屑処理と戦っているユーザーのオペレータの心境を考えるとお値打ち価格。生産現場を変える道具として注目されている。

MCの故障を減らす

A.洗浄クイル例。_R

 考えた人は、エンシュウと日暮里設計、販売はジーネットが請け負う。

 日暮里設計の東井社長は、工作機械の設計(特に加工用治具設計)を40年近くやって来て、いつも切り屑処理に悩まされている現場の声を聞いていた。そこで、高圧クーラントを活用した切り屑処理を考えた。それが機内清掃ツール「洗浄クイル」。予めプログラムを組むことによりマシニング内を自動で洗浄する。

 生産現場で問題解決の糸口となるのは、

  1. 切り屑が治具内や隙間に堆積する
  2. MCのクーラント能力では切り屑が流せない
  3. 横型MCで水平設置治具の基準パッドと位置決め用ピンの間に切り屑が堆積する
  4. 治具の影に隠れた切り屑を洗浄できない
  5. MCのカバー内に付着した切り屑が洗浄できない
  6. 手作業の清掃に困っている―など。

 これらのお困りごとに対応することができる。「工作機械の長い歴史における永遠のテーマを改善させる」とはジーネット。

 主な特長は、既存のMCに取り付け可能(センタースルー仕様の機械のみ)、ATCマガジンに収納し、主軸スピンドルに脱着して使用、先端ノズルが片側110度位置まで振りが可能なため、主軸手前側にもクーラントを吹き付けることができる、機内に角度変更用の固定バーを設置、それにアームを当てることで角度を変更、プログラムを組むことで、機内を自動洗浄できるなどメリットは多い。

 工作機械の故障の原因の半分程度は切り屑とも言われる。その原因となる切り屑を、手間をかけずに自動で掃除することで、故障を減らし、保全費用を低減させる。

日本産機新聞 平成27年(2015年)5月15日号

[ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト