2024年4月18日(木)

フジツール 特殊品の製作に力
設備強化、短納期体制に

フジツール 藤原社長
藤原社長
 ラジアスゲージを手掛ける国内唯一の測定工具メーカーであるフジツールは今年、創業85周年を迎える。高品質なゲージに加え、ユーザーのニーズに合わせて治工具や芯出しバー、マシンセーフティガードなどの製品を開発し、成長した。

 1933年、これまで輸入品に頼っていたR(アール)部の測定に使うラジアスゲージを国内で生産するために創業。ラジアスだけに限らず、ねじ山のピッチ、バイトの形状や角度、V溝を測るゲージなど様々な測定工具を手掛ける。

 40年前には測定工具で培った製造技術を活かし、クランプなど治工具の製造も開始。そのほか、工作機械のX・Y軸の原点を検出する芯出しバーや、切粉の飛散による事故を防ぐマシンセーフティガードを開発するなど、ユーザーのあらゆる要望に応えてきた。

フジツール 測定工具〜治工具
測定工具〜治工具
 
フジツール 鉄道車両向け
鉄道車両向け

 こうした幅広い製品を手掛ける同社が現在力を入れているのが、特定の測定用途に向けた特殊品だ。標準品では対応できない課題を持つユーザーは多く、「測定現場の数だけ特殊品のニーズはある」(藤原朝行社長)というほど。一昨年には鉄道車両向けの計測器を製作し、JRや私鉄各社に採用された。

 こうした需要を今後さらに取り込んでいくために、営業強化や設備増強に加えて、特殊品の製造に特化した新工場の設立も検討している。「特殊品を精度良く、短納期で製作できるように、社内の体制を変えていく」(藤原社長)。

 今年3月で85周年を迎える。「ゲージは成熟した製品だが、まだまだ需要は増えると考えている。85年の間で築いてきた信頼度を保ちながら、今後も当社でしかできないことに挑戦していきたい」(藤原社長)。

会社概要
本社:千葉県松戸市上本郷520‐6
代表者:藤原朝行氏
事業内容:精密測定工具、治工具類の製造・販売。

日本産機新聞 平成30年(2018年)2月20日号

[ 企業紹介 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト