2017年5月26日(金)

この人に聞く2017
今野製作所 今野 浩好社長

人や企業と力合わせる

爪付きの特注品に力

 油圧爪付きジャッキなどを手掛ける今野製作所(東京都足立区、03・3890・3406)が14年ぶりに企業理念を刷新した。新たに掲げるのは「力を合わせる力がある」。今期からを「次の時代に向けた新たなスタート」と位置付ける今野浩好社長に、新しい企業理念に込めた思いや、具体的な取り組み、今後の方向性などを聞いた。

今野浩好社長
 1962年生まれ、東京都出身。86年早稲田大学政治経済学部卒業。96年今野製作所入社、99年専務、2004年社長就任。
―14年ぶりに企業理念を刷新しました。
 「当社は、理化学機器の下請けとしてスタートした創業期から、油圧ジャッキを開発し販売してきたのを第2期、ITバブル崩壊などの金融危機を乗り越え、回復してきたのが第3期。そして、2017年8月期からを第4期とし、次の時代に向けて新たなスタートを切るという意味で刷新した」

―新しい理念に込めた思いを教えてください。
 「これからの時代、個人や1社単体ではなく、色んな人や企業とで力を合わせることが重要になる。当社としても、力を合わせることで何か新しいものを創り出していきたいという思いを込めた」

新システムで情報共有

―具体的な取り組みを教えてください。
 「爪付きジャッキなどの油圧機器事業では特注品に力を入れている。そこで重要なのは、手間のかかる仕事をいかに効率良く、しかも品質良くできるか。そのためには、社内でのノウハウと情報の共有が不可欠。4年ほど前から、3次元データを活用して設計ノウハウの見える化に取り組むほか、営業と設計で情報共有しやすいシステムを導入した。すでに4年で約700件の特注案件を受注しており、今後も社員が一丸となってお客さんと一緒にものづくりを進めていける体制を作っていく」

―ステンレス板金加工や福祉機器事業はいかがでしょうか。
 「板金加工では昨年から、『つながる町工場プロジェクト』という同業3社で生産管理を共有化した共同受注に取り組んでいる。互いに持っている技術や分野が違うので、上手く協力して新しい仕事に繋げていくために始めた。また、福祉機器では、12年に障害者用運転補助装置を開発した。社会的な課題に、作り手として関わっていきたいと考えている」

―理念達成に必要なことは何でしょうか。
 「我々中小製造業が生き残っていくには、もっと外に開いていかなければいけない時代になるだろう。そのためには、協調する部分と競争する部分をしっかり把握しておく必要がある。機械工具商社とも上手く情報を共有し、力を合わせて、市場のニーズにきめ細かく対応していきたい。

日本産機新聞 平成29年(2017年)1月25日号

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